2018年12月22日土曜日

中国鉢名品

中国製の中渡りに「子林倣古型」と称される形の鉢があります。足は雲足で外縁で長方、四隅には縁の上部から胴を伝わって足に至るまで切れ込みが入っています。土目はほとんどが「どろもの」で、紫泥、朱泥、紅泥などが人気です。
まあこの作品などは、箱書きには紫泥と書いていはありますが、ほとんど朱泥と紅泥と紫泥三種の中間の土目といっていいでしょう。


鉢や水石は桐箱に入っていると安心ですね。箱入りなら粗相して傷つけることもありませんから

左右に広がるように張り出した縁がピリッとしまって、胴の部分で再び張り出した独特の曲線が「子林古型」の最大の特徴です。華麗な雲足の意匠が全体の形状に緊張感をかもし出しています。

正面より。

側面を覗く姿。


雲足。世にいわゆる「でっちり」と呼ばれる独特の曲線。


雲足。がっしりとした頑丈な構成のため、本格的な模様木が似合います。



雲足と鉢底の様子


「蜀山密造」・「栢寿」の二つ落款です。世に名作といわれるものは、総じてこのような二つ落款のものが多いことで知られています。

無傷完品です。




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