2018年3月28日水曜日

藪椿

日本人が大好きでよく知っているポピュラーな花木を挙げてみてといわれれば、椿はかなりの上位に入るでしょう。若いころにはあまり関心のある樹種ではなかった記憶がありますが、年とともにあのぼってりとした濃い緑色の葉と、その葉陰で秘めたように力を込めて咲く真っ赤な藪椿に魅力を感じるようになってきました。全体の濃い色彩から陽のイメージと思われますが、発する雰囲気はやや湿っぽい大人のイメージですね。

たしか北陸地方だったと思いますが、その地方の藪椿です。花は小輪で葉もよくしまっていて盆栽向きです。

盆栽の世界では特別に名前をつけなくとも「○○地方の藪椿」という呼び方がされます。自然実生なので自生する場所や気候によって少しずつ個体差があるので、余程の特徴がないと品種名をつけて区別をせずただ「藪椿」と呼びます。

持込による木肌の古色感も盆栽としての大切な要素です。灰褐色の木肌は落ち着いた雰囲気をかもし出して、なかなかの趣があります。

培養のポイント
1 植替えは春やや遅めの4月中旬以後が最適期。
2 植替えと同時(花後)に剪定を行う。
3 水も肥料もやや多めの管理をする。
4 冬季はムロに囲って管理する。

0 件のコメント:

コメントを投稿