不朽の人気を誇る山もみじ
雑木盆栽の王様といっても過言ではありません
しかし、これほど親しみのある樹種なのに
培養面、とくに本格的な小枝作りは案外にむずかしく、盆栽人の永遠の課題ともいえましょう
春の芽だしの芽摘みが済んだと思ったら
もう葉透かしと葉切りの時期がやってきました
過去のつれづれ草で何度も紹介しているので
それらと併せてご覧下さい
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春の芽だし時に一節残しで芽摘みを行い
第一段階として基本どうりに片葉を取り除いた状態から始めます
一対の両葉をつけてままだと、もっともっと葉が覆いかぶさったじょうたになりますね
しかし、片葉を透かしたいまの状態でも、やはりフトコロ芽に十分な太陽と風があたりません
下方よりフトコロをのぞいて見ます
フトコロをもっと明るくして日と風が入るように、作業開始です
山もみじの葉
葉の面積の約四分の一から三分の一を残して切ります
ただこれだけの作業ですから、ともかく根気だけが勝負
途中で頭部付近の前枝がちょっと長すぎるのが気にかかりました
葉透かしと葉切りにより明るくなったフトコロ、剪定も兼ねられてとても有効です
作業終了
いかがですか、まんべんなく葉切りがされていますね
フトコロの中まで日と風が入り易くなったので
胴吹き芽が生じやすく、またこれまで眠って動かなかったフトコロ芽も成長できる条件が整いました
葉落ちのときのサイズはわずかに7.5cm
どうです、明るくなったでしょ
こうやってフトコロの小枝や芽を守ることが、盆栽をいつまでも小さいなサイズに保つための必須条件ですよ
作業終了全体図
この葉透かしと葉切りにより、小枝の先に集中しがちな勢いを制御してゴツクなるのを防ぐとともに
フトコロ芽に活気を与えます
ですから、この作業を行ったものには葉刈りの必要はありません
そのため、ウドンコ病の心配もなく、非常に有効な手入れといえましょう
根気さえあれば簡単ですね
必ず実行してくださいよ!
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