舟山鉢の人気の秘密を幾つか具体的に挙げてみましょう
1 支那鉢の伝統に倣い、一発仕上げの手作りの味
2 盆栽を引き立てるための鉢の要素、つまり程よく制御された格調のある姿
3 実用鉢としての機能(奥行きなど)が優れている
4 土目が渋くなお且つ堅牢、しかも豊かな質感をもっている
5 その胎土の性質から、使い込みの時代感がのりやすい
おおよそこんなところでしょう
1については前項で解説しましたね
2に関して
盆栽鉢にとって基本的な要素であることは、論を待ちません
3に関して
舟山は自身が熱心で優れた盆栽愛好家であったため
現代盆栽界の潮流である太幹盆栽向きに、機能美を失わないギリギリの線まで
奥行きのある長方鉢に取り組みました
舟山は支那鉢に倣いそして挑み、それを超えたのです
その先見性と支那の定石を覆すほどの大胆な行動力には頭が下がる思いです
4と5に関して
前項とこの項の作品を見ていただければお分かりになると思います
また、この2点の作品に限らず、数十年の使い込みのよりかなりの時代ののりを見せます
舟山作 鋲打太鼓胴丸鉢 間口10.5cm
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