1月5日のつれづれ草でご紹介した無落款の名品「霞桜」に、落款が確認されました
びっくりしましたね、まったくたまげた驚いた、でした
それにしても東福寺という人は、まったく人騒がせですね
そして、1月5日に
盆栽界には明らかに東福寺作品と断定できながら無落款の作品が存在します
無落款の様相は大まかに
1 明らかにないもの
2 釉薬の下に隠れてはっきりと識別できないもの
3 落款の押し方が弱くはっきりと識別できないもの
に区別できます
とご紹介した記事に
4 落款が何かの理由で、外見から識別しにくいもの
という一項を入れる必要があったことも思い出させてくれたのです
6~7年前のこと、やはり昔から無落款で通ってきた名品に
きっちりと落款があるのを発見した経験があるのです
その鉢は、鉢裏まで釉薬が掛かっていたもので
東福寺は、押した落款が釉薬で隠れないように、あらかじめその部分を石膏で保護しておいたのです
東福寺が、焼上がりの後にそれを剥がさなかったために、埋もれた落款は何十年も日の目を見をみられず
その鉢はずーっと無落款で通ってきてしまっていたのです
ある夜、一杯機嫌の私が、石膏の塊とはつゆとも知らず
鉢裏の小さな突起物を、爪の先でゴリゴリと強く擦っていたのでした
胸のうちは、あーあ、この鉢も落款があれば、もっと、うーんと高く売れるのになー
どっかに落款押してないのかなー
でした
と、突然、突起物がポロリと剥がれたではありませんか
一瞬、訳がわからず、しまった、やっちゃった、鉢を壊した、と思いました
一杯呑んで鉢を触らなければよかった、まずかった、手元が狂った、たちまち後悔の念
ところが、恐る恐るその突起物が剥がれた箇所を見ると
何と「東福寺」の三文字が出現しているではありませんか!
そのときの驚きと感動は、今でも忘れることができません
お酒の勢いの効用、たまにはあるんですね、ひたすら感動々々でした
もしあのとき一杯呑んでなかったら
間違いなくあんな高価な東福寺の鉢を、爪の先でゴリゴリなんてやらなかったでしょう
わしゃ、なんと運のイイ男なんだろう!
という経験のある私は、今回のこの「霞桜」にも落款があるような気がしてならなかったのです
東福寺作 銘「霞桜」 間口6.8×奥行6.8×高さ6.0cm
どうです、みなさん、いい姿でしょ
こんな銘鉢に東福寺が落款を忘れるなんて、信じられなーい
上から下、下から上、縦横斜め、なめるように探したんですよー
ナイナイナイ、どこにもナーイ
でも一箇所だけ不審な点はあったんですよ
雲足の裏側に黒いぼやけた文字らしきものが見えていて、それが「東福」らしかったのです
でも、それが例え「東福」の文字であっても、それは何代目かの蔵者のマジックペンなどによる覚え書きであろう
そう結論付けていたのです
ところが
今回、何の気なしにザット水洗いした折に、ふと見ると
その文字がやや鮮明に見えるのです
あれ!?
もう一度湿らせて見ました
マジックペンで書かれたと思い込んでいたのに、文字の上には薄く透明釉が掛かっているー!
これは落款だ、そうに違いない!
もう一度、もっと水を付けてみる
やーッ「東福」がはっきり見える、その下に「寺」も見えそー!
間違いなし、これは落款を押すスペースが少ないことに気がついた東福寺が
黒い釉薬で書いたものです
やッたー、見つけたぞッー!
これだから東福寺は油断も隙もありゃしない
最後まで諦めちゃ、い、け、ま、せ、ん、ゾ
あとがき
この東福寺「霞桜」は盆栽屋.comの頒布ページ最新入荷優良品PART56に掲載され
松戸市内の愛好家の方に買っていただいたのです
その後、奈良県のMさんの熱望により、遠方へお嫁入り直前の、入念なお化粧の最中におきた出来事でした
奈良県のMさんこそ、すごーい強運の持ち主
大当たりー!
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