今回の名品展において県知事賞を獲得した五葉松の三点飾りをご紹介します
大盆栽から中型や小品まであり、樹種もそれぞれ違う中で一番優れている盆栽を1点選ぶのはかなり難しいことで
審査する側の好みにも左右されることはもちろんです
盆栽の審査は、例えればタイムを競う陸上競技というよりフィギアスケートやシンクロ等に似て
様々な条件を考慮しながらも、最終的には美しさを競う演技種目ということになります
今回の最優等賞に輝いたのは、この五葉松の懸崖とにれ欅の三点飾りで、鉢は古い支那の紫泥(しでい)丸鉢
立ち上がりの根元の力は抜群
そして皮肌も持ち込みの古さを物語って、バリバリに荒れて時代感は充分です
枝葉に隠れていますが、幹の模様も変化があり、特に落ち枝の変化はみごと
葉組みもきれいに整っていますし、丹精のよさも伝わってきます
加えて、添えのにれ欅の時代感と持ち込みのよさが目立ちました
この二点の取り合わせに草を添えた三点飾りは、今回群を抜く仕上がりで文句のつけようのないものでした
目立たないことですが、主木が丸鉢で添えがやはり丸鉢、という取り合わせでなかったのが更に気に入りました
主と添えの鉢は、形や色彩は異なったものを使う、そのような繊細な配慮も必要です
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