2002年12月27日金曜日

けやき名品

この年の瀬になって、けやきの名品が手に入りました
盆栽屋になって何十年経た今でも、一番の楽しみは名品との出会いです
ましてそれが自分の所有物になったときの内心の喜びは、言葉では言い表せないものです
これは業者、趣味家を問わないものでしょう

18センチの樹高
逞しい幹
大地をしっかり掴んだ根張り
密に繁った小枝
幹肌も時代感がばっちりです





しかしです
こうやって自分の所有物をほめあげて満足しきっているわけではありません
盆栽には必ず欠点もあります
100%長所ばかりの盆栽なんてお目にかかったことはありません
どんな名品にも欠点はあるものです(ここが肝心)

要はその欠点が、培養その他の技術で克服できるものかどうか
また克服できないものであっても、人に感動を与えるための大きな妨げにならないか
そのあたりの見極めです

盆栽とは自然の樹木と人間の技とが創りだすものです
人間の技ではコントロール不可能な自然の力もあります



私もこのけやきに出会った喜びをかみしめつつも
より一層の樹格の向上は可能であるかを探っています
たとえば、今の正面は正解なのかな?
他に新正面はないかな?
などなどです

盆栽は永遠に未完成です

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