ある盆栽愛好会の交換会で、小鉢界のバイブルと言われている「美術盆器名品大成」(全2巻)に載っているという触れ込みで均釉の尚古堂型を落札しました。実物のできや保存状態は最高。その上に美術盆器に掲載されているとなりゃあ文句なしの買いですね。
平成2年発行の美術盆器大成も酷使されてぼろぼろ
その日はまさに歓喜雀躍、交換会が終了すると家をめがけてまっしぐらのご帰還です。そして帰るやいなや美術盆器をひっぱりだして均釉のページへ、ありましたー!
間口12.3×奥行き9.5×高さ4.5㎝
間口12.3×奥行き9.5×高さ4.5㎝
型や時代の付き方は間違いなし!水色の釉薬は本の方がやや濃いようですが、これは光線の加減だろうと納得できますが、、、、????
肯けないのは下に記してある鉢の寸法です。
間口、奥行き、高さともかなりの差がありますよ。
1ミリや2ミリの差なら慌てませんが、3カ所とも3ミリ、10ミリ、奥行きとなっては20ミリも違います。どうしてこんな酷いミスが起きたんでしょう?
私は、本の画像と実物の画像を高性能のルーペで検証し、両方のガラス質のごく小さな擦り傷や時代感の汚れを比較しました。そして両者が同じものであるとの確信が得られるにいたりました(ホット)
さらに実物の鉢の寸法(95ミリ)から図録との差の20ミリを引いてみました。すると図録の奥行が75ミリは、間口12cmの尚古堂の形としては奥行き不足で、とてもあり得ない寸法です。つまり表記ミス以外は考えられない寸法ということですね。
ということで、これほどの寸法の表示ミスの原因はわかりませんが、ある蒐集家のよると案外に珍しくないことでもあるそうです。それにしても、びっくり!でした。
その世界で知られた専門書に写真入で掲載されている「図録もの」には、何ていったって箔がつきますからね。貫禄がありますよ!
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