平安東福寺や平安香山と時をやや同じくして、戦前から戦後にかけ小鉢界に大いなる貢献のあった三琇一陽。その才能は作陶だけでなく企画・流通・販売までを視野に入れたコーディネータとしての分野にも及ぶ陶芸界には稀有な人物であったといわれています。
三琇一陽蕎麦釉切立丸
間口35×奥行き35×高さ3.5cm
その一陽が、陶芸界においてあの植松陶翠さえ一目おかざるを得ないほどの高い評価を得ている水盤。やわらかな温かみに包まれた雰囲気の蕎麦釉は、一陽水盤作品の根幹をなす代表的な釉薬です。まさに水盤作家としては植松陶翠と双璧をなす三琇一陽と云って過言ではありません。
ゆがみや狂いのないのも一陽水盤の特徴です。
楕円と長方が多く、このような丸型の水盤は珍しい。
鉢裏の様子。
落款「三琇一陽」
0 件のコメント:
コメントを投稿