写真の大きな楓、もらったわけではなくましてや不法に入手したもの(笑)ではありません。正月のまだ松の内に遊びに行った近隣の交換会で、大き過ぎて誰も買い手がつかないのを買ったんです。もっとも正直なお話し、買った値段が5,000円となると大きな声では憚られるほどの格安ですよ。
それに安く買った方がいうのは何ですが、この楓をその値段で手放した方も、現役の盆栽屋としての根性とプライドが不足してやしませんか?素材の資質や個性を精一杯引き出してやるのが盆栽人の務めです。
ひとの努力や技術に限界があることは認めますが、関わり合いをもった盆栽たちの能力を高めるための努力を惜しんではいけませんね。
樹高は80㎝で足元(根張り)付近んの幹の直径は30㎝もあります。根張りの正面に大きな古傷がありますが、筆者は自らの構想に集中しているせいか、まったく無視!
盆栽屋.comの関心はもっぱら樹高の上部三分の一に集中しています。どうやら取木による上部の活用を考えているようです。
向かって左の2本の枝には捨てがたい模様があり、同じ高さから出ている向かって右の枝は取木後に正確な構図がはっきりするでしょう。
現在では上部にもゴツイ部分がかなり見受けられますが、雑木らし自然な趣を尊重して培養を繰り返します。
取木後の課題は、まずゴツイ部分を削った痕跡の治癒と、株立としての格のある構図作りでしょう。きっと張り合いのある将来になると思っています。
今年の入梅前の作業を予定しています。お楽しみに!
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