2009年2月3日火曜日

楓根の接ぎ(貫通式)

さあ、根接ぎ作業もいよいよ佳境に入り
穂木を貫通した二つの穴に差し込む段階になりました

くどいようですが、ここまでの復習も兼ねて注意点のオサライをしておきましょう

1  作業適期は雑木の植替え時期(1月~3月中旬)
2  親木の根は十分にほぐし、必要なら水洗いしてもよい
3  根張りの欲しい箇所を確かめ、穴の入り口(根の欲しい箇所)と出口をしっかり見極める
4  穂木は根をほぐしてゴボウ根は切っておきます
5  穂木の根元の直径を計り、それよりも1~2mm太めのドリルの刃先を使用する
6  穂木の先端の芽を汚したセロテープで保護

以上用意できましたか?



第一穴のようす、穂木の先端の芽を傷めないようにソーット差し込みます
穂木の根もしっかり整理してありますね

7  その前に、穂木の足元の片面の皮(上面)をナイフで薄く剥いておきましょう(形成層が見えるくらい)
   肉が盛り上がってきて、穂木と穴の形成層がお互いに接着しやすいためです



左の第二穴にも挿入しました
ここでも穂木の根にご注目、将来の根張りになることを想定し、形よく剪定しておきます



出口の拡大図
クッション付の細い釘で軽く止めておきましょう



入り口と出口の傷口はカットパスターで保護
根接ぎの作業はこれで一応完了です



また植込みの作業が残っていますが、出来具合と植込み角度を確認します



8  穂木がしっかり元まで挿入されているので、すでに根張りがあるような気分です



植込み完了です

9  親木は小枝のほぐれを重視した普通の管理をしますが
   穂木は先端の芽をできるだけ徒長させ肥大を促します

10 入り口部分で親木と穂木が接着する時期の目安は、夏以降です
   接着が確認できない場合は、来年の夏まで我慢、決して焦ってはいけませんよ
   出口の穂木をやや凹むように切断し、かっとパスターで保護して傷口の完治を目指します

それではみなさん、大手術をやってみましょう!!

盆栽整形外科医になったつもりです!!

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