2008年7月14日月曜日

山ずみ呼び接ぎ

枝の欲しい位置に伸ばした枝を誘導して接木するの方法を、「呼び接ぎ」といいます
昔の人たちは、誘導することを呼ぶと言い替えたのですね、命名っておもしろいですね

さて、この期待している山ずみ、枝に2本、根に1本の呼び接ぎがされています
今年の春先に外しても大丈夫とは判断していたのですが、今日まで我慢しました

というのは、早く結果をみたくて気のせくあまり、失敗することも案外あるんですよ
それも、かなりのベテランにそういうことが多いみたいです・・・


枝は伸ばし放題


1の呼び接ぎ用の徒長枝は先で方向転回して2へ
2がボディーの背中側で呼び接ぎされ、3と4を形成しています

呼び接ぎ成功の一つの目安は
接ぎ口の手前(2の部分)よりも接ぎ口の先、つまり3と4の方が太くなっていること(よく見比べてください)

もう一つの目安は、新しく作られた枝(3と4)がみずみずしく
接ぎ口あたりの表皮に、肉上がりが活発に行われている勢いが感じられるです(これは勘と経験が必要)

よく検証すると、その2点ともクリアーしています

ただし、5の根への呼び接ぎについてはいくらかの不安あり
おそらく大丈夫とは思うけど、もし外れたら大痛手

よって、根だけは慎重を期して次回へまわすことにしました(ガマン、ガマン)


入り口の不要枝を切る


不要枝を外した姿


拡大図


根の呼び接ぎの箇所拡大図

ボディー側の括弧上の半円の線が呼び接ぎされた痕です
完全に癒着した表皮はみずみずしい印象ですが、ここは慎重にいきましょう


作業完了図

呼び接ぎが成功したかしないか、結果は1~2週間で判明します
新しい枝の芽は葉が元気であれば成功、失敗ならたちまち葉が萎れて枯れてしまうからです

ところで、今では名木の作出に欠かせない技術となった呼び接ぎ
いつか実演をご披露しましょう

では

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