先日何気なく売店形式の盆栽園にふらっと寄り込んだとき目についたのが、この出猩々もみじ
木肌が真っ白で根張りもかなり
直感的に閃きました、「これはすごいミニが作れる」
顔見知りの店主に値段を聞くと
「それよっかったんだけどね、お客さんが持ち荒らしちゃって、ばらばらになっちゃったんだよね」
ばらばらなのは見ればわかるんだよ、早く値段を言えよ!
内心そう思った私です
そんな訳で、お客様から買い取った値段が1.8万円だそうな
ネギリマンの私としてはすかさず「1万円くらいだと思ったゼ、どうせ下取りだろ、1万円で売っときナ」とたたみかける
私としては1.8万円だって、「想定以上に安い価格」でしたが、いくらだって安いほうがいいですからね
ところが敵も然る者で、1.5万円でがんばりましたね
えっ、セコイですって
だって、「安いと思ったら絶対値切れ」って、盆栽屋の鉄則ですよ、「値切りのテクニック」読み直してよ
結局、1.5万円で交渉成立、とにかく超安値の堀り出し物でした
ともかく、いまどきこんなに立派な素質を持ち合わせた出猩々もみじの素材になんか
めったに出会えるもんじゃない、必ずミニの名品にしてみせるゾ
この出猩々もみじです
足元の直径は約5.0cm
癒合剤でよく確認できませんが一枝の脇の古傷は完治可能な範囲で大丈夫
一、二と枝も揃っていて幹のコケ順もよし
間違いなく、逸材です
足元から約6.0cmの位置にポッチリと赤い胴吹き芽が見えますね
事前に確かめておいたんです
この芽こそ「値千金」、将来重要な役目をしてくれますよ
3年がかりで作り込む計画です
1年目の今年は、図のように枝を追い込んでなるべく内側に胴吹き芽を出させます
さいわいなことに、葉は芽の色艶から見て根の状態はイイようですから(これが重要ポイント)
残された芽は順調に伸びるでしょうし、胴吹き芽も期待できます
2年目は芯と役枝の基本作り
3年目はおおよその輪郭ができあがるでしょう
将来「芯」となる胴吹き芽は白線内
後ろ姿
この出猩々もみじは「作る」という題で追跡取材をし、要所の経過を連続してみなさまにお伝えします
完成まで楽しみに見てくださいね、よろしく
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