伝統技術の江戸指物師による華麗で粋な化粧箱に入れられた8点セットは
世に2組存在することが知られていました
一組は、去る6月の初旬に当HPのPART45で頒布されたもの
残る一組は、昨年秋に近代盆栽誌上で紹介された著名な豆鉢収集家・窪寺一郎氏の秘蔵品です
この度、窪寺氏より放出されましたが
かねてより私が入手を熱望していることを知っている友人のKさんが仲介の労をとってくれました
嬉しいですね
持つべきものは友達です
このように名品・珍品を収集するには、いい人脈がなければとても無理なこと
普段から培った人脈こそが最大の見方です
ごゆっくりご鑑賞ください

柴崎青閑作 銘「七福神」(共箱共布付)
柴崎青閑の生涯の作品中で最も有名な「七福神」の一揃い

箱裏にある窪寺コレクションの印
窪寺コレクションの多くは「此ぬし一泉」と印されています
一泉は窪寺一郎氏の雅号
それではまず七福神の仕度(箱などの装丁)から鑑賞していくとしましょう




技術と伝統を誇る江戸指物師による素晴らしい箱です
左上が閉じた状態、観音開きのデザインです
材質も吟味され、木目が美しい
下の段左、なんと観音開きの扉はデザインだけでした、箱は中央から真っ二つに割れます
木目が通っていますから外見からはわかりません、驚きです
箱はみごとに左右に割れ内側の蓋が見えてきます
伝統の技、この箱の仕掛けはみごと
雰囲気が盛り上がり青閑鉢の魅力がさらに引き立ちます
お洒落な遊び心いっぱいの楽しい仕掛けはまさに青閑の独壇場
江戸趣味の極致です

八点で一揃い
七福神なのに八点揃いの理由は↓でわかりますよ
箱の裏には青閑自らの彩色画が描かれていて、屏風仕立てになっています
引き出しの中に紫檀製の屏風の足が入っています

屏風拡大図 おめでたい富士山
それでは鉢を一つ一つ観てみましょう
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