2004年7月23日金曜日

中堅作家再発見

普段からともすると私たちは、すでに評価の定まった一流作家の作品を扱う方が楽なので
そちらへばかり目が行きがちですが、この傾向には反省させられることもあります

中堅作家の作品の中にも、たまには抜群の一級品がまじっていることがあるからです
これからは、そんな作者や作品に出会ったときは積極的に再評価し、皆さんにご紹介していきたいと思います


杉浦景仙作 辰砂釉窯変長方

辰砂釉の中に緑色の窯変がりちばめられた見事なできばえ
一流の作家と比べても遜色ない釉薬の色彩、ボディーの精密さ、そして品格

景仙は昭和10年生まれ
盆栽愛好家より鉢作家に転向したといわれるだけに、使い勝手のよい作品には定評がある中堅作家です

作風は多彩で、釉薬ものから焼締めもの、ボディーの形状もさまざまで
この辰砂釉長方のように、思わずハットするようなレベルの高いものに出会うことがあります

その度に、もっと評価されていい作家であると思っていました

いまから10年以上前、改築される前の上野グリーンクラブの催事売店などに出店していたのを
よく見かけた記憶がありますが、最近は見かけませんね

そう、痩せた色の黒い人で、あまり身なりは構わなず、ボサボサ頭が印象に残っています
元気で作陶しているのでしょうか


安定し格調ある姿ですね
もしこの鉢が「景仙」ではなく「竹本」の作品であったならどうでしょう?

世に名品としてもてはやされるに違いない
それほどのレベルに達した作品だと思います

だがしかし、この一点をもって杉浦景仙を竹本隼太に匹敵する作家だすることできません
生涯の作品全体のレベルや、いかにたくさんの名作を排出しているかなどにより作家の評価や知名度は決まるのです

でも、とにかくこの一点に限ってはすばらしい!
そういう評価の仕方もあると思います


反対側正面の色彩もきれいですね


鉢裏と足のようすにも品格があります

0 件のコメント:

コメントを投稿