まるでフライパンの上にいるようで、焦げそーッ!
そんな中で失敗談を語るのは辛いんですが
盆栽屋.comだって人間、たまには暑さボケ(欲ぼけかな?)して後悔することがあるんです
一週間ほど前にお目にかかった林沐雨の染付鉢です
少々絵はボケているけど、沐雨の染付は数が少ない希少品
沐雨らしく縁と足に黄色の色彩を施し華やかな雰囲気を醸し出し
ソフトな趣のある佳品です
よくよく点検すると、隅の一箇所に釉薬のかかっていないところを発見
これは???
ルーペでよくよく見ると、窯の中で釉薬が飛んだもの
つまり、釉飛(くすりとび)といって、ぶつけた傷(ホツ)ではありません
後天的な傷(ホツ)と先天的な(釉飛)とは、評価に雲泥の差があるので
これならOK、値段も格安OK、と購入決定!
ところが、家に帰ってよくよく再検証すると、あれ、れ、れ、れッ!
みなさん、画像ではわかりにくいんですが、隅の縦の線が不自然に光っているのです
ルーペでよく見ると、貫入(ヒビ焼の割れ目)へ透明の接着剤(アロンアルファ)のようなものが入っているのが見えます
参った!!!
焼き物に貫入はつきもの
こんないたずらしなきゃいいのに、これで不良品になっちゃうんです
修理しなくともいい箇所でも、修理をした痕があれば、修理品とされてしまうのは当然ですね
これでは、売り物になりません
よろしいですか、みなさん
欠点のある鉢でも、資料的な価値のある名品などはワザと修理せず
傷は傷として認めるのが本来の趣味人の心意気です
目立たぬように修理することにより、なんだか疑わしい品になってしまうんです
ましてや、欠点ではないものに手を入れてはいけませんね
ということで、暑さ厳しいおり、今回は反省!
(いやに値段も安いと思ったんです、じつは・欲が目を曇らせたんですね)
裏面はボケているけれど、沐雨特有の柔らか味のある絵
側面の描き込み、いいでしょ
これも側面
縁に黄色の色彩を施しアクセントに線を入れています
洒落たデザインです
惜しいことをしましたということで、お恥ずかしい失敗談でした
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