2004年3月5日金曜日

盆栽の流通経路

親しい同業者のところへ寄り込んむと、この超ミニの長寿梅が目に付きました

「このチビ、いいね、売りものかい?」
「古いでしょ、栃木の方で信号待ちしてると、庭に盆栽棚がある家があってサ
そこへ寄り込んでわけてもらたのサ」
「ヘーッ、おもしろいね、いくらするの?」

というやりとりのあとに分けてもらったのが、この超ミニ長寿梅
樹高はわずか4.5cm

立ち上がりの迫力はなかなかの逞しさがあり、幹の古さはかなりのもの
枝分かれの自然さなどから見て、持込の古さは相当です


長寿梅 樹高4.5cm (推定樹齢は10~15年)

このように、見ず知らずの家の庭から盆栽業者が持ち出し
それを同じく私のような盆栽同業者が買ってくるなんて、ほかの商品では考えられませんね

生産者から直に仕入れることもあるし、オークションで落札することもある
愛好家が長年丹精したものを直接間接に分けてもらうことも度々

盆栽の仕入れについては、毎日が偶然の積み重なりのような気がします

盆栽の流通経路は多様で、これといった決め手がなく
どこへ行けば何がある、これがはっきりしていません

園芸品の場合は、生産者が園芸市場へ出荷
セリ市を経て、各小売業者の手に渡っていくとなどの経路を辿って行くのでしょうが

盆栽の場合はオークションを経る商品の割合は
そう多くはないはずです

盆栽の流通経路があいまいなのは、商品になるまでに年月がかかる、それに尽きるでしょう
このジレンマは改めようもありません

もちろん不便なことではありますが、仕方ないことです
嘆くよりも、偶然の出会いを心待ちして楽しむ気持ち、心のスイッチをこちらに切り替えましょう

天の神様仏様、どうぞ今日も明日も明後日も、いい盆栽と小鉢に巡り会えますように!

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