2017年12月22日金曜日

振り苔の方法

日本庭園や盆栽にとって苔の重要性は改めて言うまでもないものですが、盆栽人はけっこう苔の量や質、さらには維持管理上の問題などで悩まされています。

そこで今日は「振り苔」という簡単な技巧を覚えていただいて、苔の質と量の悩みを一挙に解決してしまおうという寸法。時間的にはそのものずばりを張っていく「張り苔」にはとてもかないませんが、量の点では圧倒的に優勢です(笑)

石垣やブロック塀に生えている乾性の苔がいい。


1.0㎝未満の粗目のフルイでよく乾燥させてからウラゴシする。


よく揉み込むようにして無駄なくウラゴシする。


1.0mmの細か目のフルイで砂・土・ゴミなどを除去。


細かい繊維だけとなった苔。


ていねいに最後の繊維までウラゴシする。


鉢土を湿らせておいてから乾いた苔を表土に振りかける。この場合、指先で強く圧迫するする必要はない。霧吹きで軽く吹いて苔をならす感じで十分です。。


フアフアと綿のような苔を表土に軽くまぶして霧水でならすという寸法です。


表土を指でこねくり回さないのが一番のポイントといえるでしょう。

一日数回の霧水をやれば一週間ほどで苔の緑が濃くなってきます。張り苔とちがって自然味のある風情が楽しめます。見ごろまでには2週間以上かかりますから、観賞期から逆算して早めに施術しておきましょう。

それでは!

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