2011年4月13日水曜日

真柏ジン掃除

盆栽の手入れというと、剪定や針金かけ、それに植替えや芽摘みなど
どうしても切ったり曲げたりすることのイメージが強いですね

それで、どうしても盆栽の日々の地味な手入れの部類に入る「掃除」を軽視しがちですが
しかし、「掃除」は日々の水やりや施肥や消毒と並んで、もっとも大切な作業なんです

みなさんも、鉢内の雑草取りはもちろんですが、鉢底の点検を見落としたために
蟻やダンゴムシに進入された苦い経験があるでしょう

ある意味で、盆栽の管理は清掃に始まって、清掃に終わる
といっても過言ではありませんね

このことは全ての樹種にあてはまることなので
今回は真柏の剪定と植替えをかねてジンの掃除をしてみましょう


愛知のKさんからお預かりしている真柏
昨年いっぱい充分にに肥培したので、枝葉もよく繁り水吸いも目立って太りました

さてそこで、剪定の前にジンの掃除をして水吸いとの絡み具合を確かめてから
基本樹形の構想を練るのが正しい手順です


手動のルーターに彫刻用と清掃用の先端具を用意します


正面の水吸いは新しく削り込む部分はほとんどなく
高速ルーターに装着した金ブラシなどで掃除しました

きれいになったでしょ!

ジンに絡んだ真柏特有のおもしろさがハッキリと見えてきて、意欲を刺激してくれます
また苔や汚れはジンの腐食の原因ですから、常に清潔を心がけましょう


裏面には、水の通っていない水吸いの表皮が多く残っていたので
水の通った生きた水吸いとの境目をはっきりさせるために、彫刻を兼ねて掃除しました


剪定と植替えの作業も終了
植付け角度がやや変わって新しい構想もわいてきました

思い切って葉を透かしたので、フトコロにも新しい芽が期待できますから
夏いっぱいは肥培に努め、秋口になったら本格的に針金で整枝します

では

注)ジン掃除の道具について

高速のルーターなどは必携の道具ではありません
柔らかめの金ブラシや歯ブラシなど、身近にある道具でも充分役に立ちます

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