夏の終わりごろ、愛好家が引越しのために大量放出した実生かりんと実成りかりんを
40鉢をまとめて買い取りしました
その中に樹高30cmくらいの気になる実生かりんが3鉢あったのですが
今日は中でも特に気になるひと鉢をご紹介しましょう
ちなみに放出した愛好家の方は、棚に並んでいる盆栽のほとんどがかりんで約50鉢ほど
ほんとにかりんが好きな方ですね、こういう方も珍しい(笑)
持ち主の愛好家も気に入っていた実生かりん
樹高は30cmの根上がり式の半懸崖です
葉性も枝性も申し分なし
盆栽向きのいい素質をもっています
従来の正面からフトコロをのぞいて見ると、枝はかなり密に繁って持ち込みは古い、古い
かなり幼い苗の時代に巧みな幹模様をつけてあり、持込により幹肌の味わいもたっぷりです
だがしかし、中間が長すぎ幹筋にちょっとばかりしまりがないようです
せっかくの足元の変化が幹の上部にいくにしたがって、徐々に弛緩しており力と変化が乏しくなっていますね
うーむ、む、む、惜しいなー!
そこで盆栽屋の何時もの癖で、あちらこちらと角度を変えて幹筋を眺め回してみると
従来の裏側から見た角度に、こんなにいいところがあるじゃないですか
根の動きもいいし、激しく曲がった幹筋が捻転しながら戻っている角度が絶妙
コケ順もいいし動き変化ともいうことなしです
赤点で印した2本の枝は真ん前にくるので、いずれ切ることになるでしょう
他の枝はそのまま使えそうですが、かさばっている後ろ枝のボリュームは追い込む必要がありそうです
将来の名木候補といっても言い過ぎじゃないですよ言い過ぎじゃないですよ
創作意欲をそそられました
新正面から見た全体図
現在の樹高30cmから5cm追い込みます
左右の幅も合計で10cmほど切り詰めると、かなり締まった樹形になるでしょう
ともかく、落葉時期(11月下旬)が待ち遠しい
その時には是非またお目にかけましょう
私の見込みでは、この実生かりんは名木の素質を秘めていると睨んでします
今から楽しみで楽しみで、落葉まで剪定を我慢するが辛い気がしています
では、では
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