昨年に切り込みをご紹介したきんず模様木
もちろん元気にしていますよ
きんずは寒がりやで有名な樹種ですが
さすがに6月の末ともなれば荒療治をしてもいい季節です
植替えや切込みの時期の目安は
月間の平均気温が約20度に近くなる5月中旬から(関東南部)です
ところで、今日は教材のきんずをご紹介する前に
きんずの培養法のおさらいをしてみましょう
きんず培養の3ポイント
1 月間平均気温が15度を超す5月~10月(関東)は戸外の棚で培養
11月~4月までは日当たりの良い軒下など(冬季はさらに厳重に保護)
2 植替えや剪定も5月を迎えてから行います
(水はけよく植える)
3 年間を通して、軒下などを利用し原則として雨には当てないように工夫します
(多水により根が冷えて生育の妨げになる)
要するに、柑橘類は温暖で水はけのいい場所が大好きなんですね
その環境をしっかりと整えてやるのが盆栽人の務めです
きんずは培養法が難しい樹種といわれていますが
以上の3点をしっかり守れば、見違えるような成績を上げることができますよ
昨年の6月に切り込んだきんず
吹いた新芽をしっかり伸ばして勢いは充分です
昨年かけた針金も外しましょう
ポイントは白点で示した箇所になります
左の一の枝
右の手前がニの枝で奥の枝は裏枝です
一の枝の上に三の枝
上に向って強く伸びている枝が芯になります
きんずは春の芽の動きが極端に遅いので、
このきんずも今年の新芽がまだ吹いていません
そこで小枝の先端を摘み込みながら、葉を半分に切り込みます
そうです、刺激を与えて目を覚ましてやるんですね
これにより今年の新芽が動き出します
不要枝を詰めたり除いたりの剪定後、ニの枝と裏枝に針金をかけて作業は終了です
拡大図
1~3節くらいを残して切り込んでありますね
芯の部分がちょっと長く感じますが、安全を期して2芽を残しました
これで基本樹形は完成しました
今後は吹いた新芽に補助的に針金をかけながら小枝作りに励みます
後ろ姿
昨年切った太い枝の傷口、順調に肉巻きしてわずかに中心の部分を残すのみです
みなさん!培養の3ポイントをしっかり励行してください
守らないときんずがいつまでも元気が出ませんよ!
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