今日は実生かりんを題材にして遅霜の話をしましょう
かりんの芽動きはかなり早いので
柔らかい芽や葉が冷たい風や遅霜で傷まないよ気を使う樹種です
さて、4月初旬の時点でこのかりんは、日中は戸外で日にも外気にも当てながら
夜はムロの屋根下へ入れていました
そして、ムロ出しの予行演習のために
4月の初旬に、たった一晩だけ戸外へ置きました
しかし、そのころはいやに気温が下がる日々が続いたので
翌日から再び今までとおなじく屋根下に戻したのです
4月初旬、遅霜被害の前のかりん
ところが、それから数日後に、ところどころの新葉の先が黒くなっているのに気がつきました
たった一晩戸外に置いたときに、冷たい遅霜にやられたんですね
春先の遅霜にはまったく油断ができません
この時期には霜が降らなくとも、急に気温が下がって冷たい夜露に当り
柔らかい新芽や新葉が風邪をひくということが、たまたまあるんです
被害にあってから一ヶ月以上
1 冷たい夜露にあたらない屋根下で、冷たい風にあてないよう
2 午前中だけ日光にあて
3 一日数回の霧水をやり、しかし、鉢の水はあまり多すぎないように
そんな管理を繰り返しました
ご覧下さい
新芽がぐんぐんと伸び、先端へいくほどに葉が大きくなってきましたね
葉の色つやもよくなりました
気温も上がってきたので、もう安心です
後ろ姿
まだまだ肥料はやらない方がいいですよ
一度眠ってしまった根っこが、やっと再び眠りから覚め活動し始めたばかり
そういうふうに認識して、あと一ヶ月くらい経ってから、油粕の固形肥料を少々やりましょう
それがこの実生かりんの朝飯です
真上から
春先に出始めた葉は、遅霜にあたって寒さのために、一休みしてしまったので
ご覧のように大きくなれませんでした
その後の出た葉は次第に成長の速度を速め
倍くらいの大きさになり、色つやもよく元気に伸びています(これが復調の兆し)
ほんとに遅霜はこわいですね
回復にいヶ月以上かかってしまいました
さてこんごは、あと半月ほど半日陰で管理し
その間に完全に外気に慣らすようにもっていきます
教訓:春先に遅霜にあたって成長を休んでしまった場合は
その後にゆっくりと目覚めさせ、入梅ごろまでに完全に復調させるように(焦りは禁物)
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