2006年6月9日金曜日

一石五彩鉢鑑賞

一昔前、一足違いで買い逃がした懐かしい一対鉢を手に入れることができました
機嫌は上々!

同じ寸法、同じ形、さらに同じ図柄の五彩と呉須の一対とは
ほんとうに珍しいですね

他の作家でもこのように同じ図柄の一対鉢は記憶がありませんが
ともかく、一石はしゃれた趣向を思いついたものです


一石独特の柔和な感じの乳白色のボディーに鮮やかな色彩で描いた山水画
構図も一石らしく大胆で筆致も繊細で端正です

この小さな、それも、木瓜式の曲面に絵を描くことはとても難しいと聞きますが
さすが名人・一石は画面に少しの乱れもありません

大胆な構図と繊細なタッチに加え
遠景から中景そして近景へと、巧みに描き分けた技量はみごとです




正面の拡大図

黒の輪郭線が強すぎず弱すぎず、繊細でしかも凛としているために
緑、青、赤、黄などの色彩が尚一層鮮やかに見えるのです


反対正面
のどかな牧歌的雰囲気が感じられるのも一石画の特徴です


側面も手を抜いていません


反対の側面は余白をとり巧みに画面のつながりをつけています

いいですね、一石は!!

では

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