盆栽の技術の中で「呼接ぎ」はかなり便利なものです
とにかく、枝の欲しいところに枝を生やすことができるんですからね
さて紹介しましょう
まずほとんどの樹種に適用できること
それに安全で確実な方法であり成功率がほぼ100%ですから、なお嬉しい
この山もみじは、向かって左の緑のピンのある位置に枝がなかったので
頭頂部の芽を伸ばすだけ伸ばし、枝の欲しい箇所まで誘導しました
幹には、誘導した枝がすっぽりと埋まる大きさの切込みを入れ
枝の方は、溝と接する面の表皮を薄く削り取り、あとはこのようなピンで留めるだけです
お互いの形成層同志が交差し、接木の原理で一年ほどでくっつきます
施術箇所に水や空気に触れないように、カットパスターなどの癒合剤を塗っておきましょう
骨格と施術箇所の拡大図です
呼接ぎのくっつき具合の目安は
穂(接いだ枝)の接いだ箇所から先が、その手前より太くなってくれば
幹からの養分が補給されているということですから、成功とみていいでしょう
裏面より
ピンの位置の手前と先では、まだ穂の太さが同じようですね
はっきりと太さに差が出てくるまで辛抱
差が出てきたら手前の枝の直径の半分くらいまで切り込んで様子を見ます
早まって完全に切り離すと、幹からの養分だけでは生きられないことがあります
それまでは穂先の芽は伸ばしっ放しにして充実を図ります
裏面の図
呼び接ぎを施す時期は、成長期(4~9月)であれば何時でもいいのですが
最適期となれば、やはり活動の活発な春から夏前ということになります
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