長年親しくお付き合いしている市内の愛好家から、間口41㎝の東福寺としては破格に大きな実用鉢を譲っていただきました。高温で焼いたときにゆがまないように、また強度が増すように、粘土に練り込むシャモットが適度に弾けていて、その生地の味わいがなかなかです。
梨皮泥切立二段切足楕円
間口41×奥行き33×高さ7.8㎝
縁に細かいホツレのような痕跡が見えますが
これは「シャモットの飛び」と呼ばれる、焼き締めもの特有の制作過程に
見られる微細な凹みです。
釉薬ものが女性的とすれば、シャモットをふんだんに練り込まれた焼き締めものは
男性的な力づよさが持ち味です。
ホツレではありません。味として見てください。
適度な深さもあって使いよい形状です。
梨の皮のようなツブツブ、梨皮泥(りひでい)と呼びます。
この東福寺の焼き締め鉢の質感は、支邦鉢でいうところの荒紫泥(あらしでい)にそっくりですね。この堅牢でおおまかな質感は文人好みの南蛮皿にも共通していますね。
落款は楕円に東福寺
いあゆる「わらじ落款)です。
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