先週の土曜日、私の古い友達が主催している交換会で見つけた
藪椿の変わり木をご紹介いたします
やはり古いお付き合いの隣市のセミプロさんが持ってきた売り物で
なんでもさる愛好家さんが長い年月可愛がっていたそうです
もちろんこんな掘り出し物は、めったあるものではありません
チャンスは逃さずビシッと決めました
義村秀峰の緑釉(りょくゆう)の古鏡型(こきょうがた)に入っていて
鉢のバランスなどは申し分ありません
さて、ご覧のように、肩から落ち枝のある変わり木調ですから
見る人によって正面が異なってくることも予想されます
現在見ているのは裏面ですが
この角度が正面になることもあり得ると思います
こんな感じの変わり木は、回し台に載せて飽きるほどに眺めているうちに
自然と自分の感覚にあった正面が決まってくるものですから、決して慌てたり焦ったりしてはいけません
ぐるぐる回して飽きるほどに眺めているうちに
やっと自らの感覚にマッチした正面が決まったようです
この角度が正面です
改めてそう宣言したのには訳があります
じつは、以前の持主さんが二つの正面を一方に決めかねて
裏表のどちらかからも眺められるように、作り込んでいたらしいのです
盆栽の正面を変更することは、ままあることですが
二つの正面を高いレベルで維持していくことは、これはなかなか難しそうですね
ですから、これからはどっちつかずの中途半端はやめて
新しく決定した正面から厳しく盆栽美を追求していくつもりです
この藪椿の樹高は62㎝ほど
根上りの自然な模様と器用な落ち枝の味わいが見どころですね
冬から早春にかけてひっそりと膨らむ蕾と真っ赤な花弁
藪椿は静寂と艶ややかな風情を併せ持っていますね
やわらかな模様と落ち枝の妙
持ち込めば持ち込むほどに趣は深まっていきます
椿というジャンルはポピュラーな割りには名木が少ないジャンルですね
みなさんももっと周囲に目を光らせて椿の盆栽を探してみてください!
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