前項で勉強したもみじの取り木法のメリットは
なんといっても、ある程度の太みのある素材を短期間のうちにゲットできることでしょう
それに比べて挿木からの素材作りは、ちょっとばかり年月がかかります
だがしかし、この方法にだって大量に生産できるというメリットがあるんですね
とにかく欲張りのプロにとっては、太さのある舞姫もみじも欲しいけれど、数も欲しい
数があればみなさんに廉価で頒布できるし、さまざまな樹形の素材に挑戦も可能です
ということで、今年の早春に舞姫もみじの挿木を行い
その結果がかなり良好だったので、自慢かたがたみなさんに成功のポイントをお伝えいたします
2013/3/15 挿木 9号のすり鉢型仕立て鉢 用土 微細赤玉土5:微細鹿沼土5
いかがですか、ご覧の通り活着率は95%以上、ほとんどつついています
見事なもんでしょ、これくらいの活率で活着すると張り合いがですますね
では、今回の成功のもとはいったいどのあたりにあったのでしょうか?
次回からの参考とするために、振り返って検証し成功のポイントを整理しておくとします
1 置き場所はビニールハウス内だったが、防寒トンネル内には入れず
また湿度を保つためのビニールドームも使わなかった(凍結はしなかった)
2 ビニールハウス内でも地面に直接でなく
約10cmほどの高いところに挿木鉢を置いた
3 ハウス内でも日の当たらない置き場所を選んだ
4 水やりはかなり控えめにした
5 葉水も最小限度にとどめ、鉢土が過湿に陥らないように心がけた
簡単ですが、しょうじき以上の5点くらいがみなさんに語るべきほどのことで
他には特別に変わった方法はやっていません
それなのにこの高結果です
そこで、私は過去の経験と今回のポイントから
今回の成功の要因を、推測も交えて次の3つに絞りました
1 冬芽が色づき始める直前(3/15)という時期がよかった
・この日付を忘れないこと
2 ハウスのトンネル内に取り込まず、しかも葉水も控えたので
過湿にならなかった
・過湿になればべと病などのカビ菌の餌食になる
3 差し木鉢を直接地面に置かなかったので
底穴から病原菌が進入しなかった
・地べたにはカビ菌やその他の細菌がうようよ
・だから次回からはもっと高い置き場所にするつもり
・それに、トップジン乳剤などで挿し床の消毒も有効だろう
つまり要約すると、挿木成功の秘訣は
「時期」と「病原菌対策」だということですね
ということで、今日(3/29)現在もビニールハウス内で培養中
ただし、ハウスのドアは開け放してあり、少々の直射日光にも当たってります
春の訪れとともに開いた冬芽が葉になり、ここで再び新芽が伸びてきました
これは挿し穂が発根した証拠で、おそらく地中では白根が急速に発達していると考えられます
念のために鉢底を確認してみましょう
ほら、ご覧なさい、鉢底から数本の白根が飛び出していますよ
そろそろ入梅が近づいてきましたから
曇りか雨の日を選んで外の棚に移動の予定です
そして、入梅が明けたころに
少々の肥料をやるつもりです
では
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