さすがベテランのクロちゃんもかなり迷ったらしく、候補作品を持って相談に見えた
5点から7点もの小品の棚飾りを、すべて手持ちの作品でまかなうのですから
最高峰の国風展示会や雅風展の常連さんだって産みの苦しみは毎度のことです
自分の作品はなかなか客観的に見られないもの(プロだってそうですよ)
そんな時は遠慮なく他人の意見を参考にするのが近道です
そんなわけで、今日は小品棚飾りの実技予行演習です
クロちゃんの作品をごゆっくりご覧ください
主木(しゅぼく)には山取りでジンつきの古木真柏
その強い左流れの力を受け止めるには、やや大きめの捩幹ザクロの株立ちがぴったりと決まって、グッドですね
さて、箱卓(はこしょく)の内部に目を移すと
姫柿の枝がよくほぐれていて大きさもよく、初冬の季節感にあふれて趣十分です
ところが、当初クロちゃんが頭に描いていたけやきをその下に入れてみると
あれ、ちょっとおおきいかな!?
それに、捩幹ざくろともども寒樹の姿のイメージが似ていて
ひと工夫欲しい感じですね
そこでかわりに、陶板を使った赤松の寄せ植えを置いてみました
すると意外や意外、姫柿、赤松、捩幹ザクロの3鉢にリズムが感じられていい感じが出てきました
また、赤松の霜にあたってやや黄ばんだ葉に、かえって冬の趣が感じられて
隣の姫柿ともども、季節感が濃厚です
このように席飾りでは、樹形と樹種、大きさと強弱、加えて季節感とイメージ
そのような要素を総合的に見極め、調和がとれてしかも変化と趣を演出するように心がけましょう
主幹の真柏拡大図
クロちゃんが長年(もう10年過ぎたかな)丹精している山取りもの
シャリとジンが見どころですね
この捩幹ザクロも長いですね
この数年で飛躍的に出世した感じですが、この木はまだまだ伸びしろを持っています
黄金シダ
この写真では正方の地板を使っていますが、これはあくまで間に合わせです
本番でのクロちゃんは丸い地板を使いました
というのは、箱卓(はこしょく)も捩幹ざくろの卓台(しょくだい)も角ばっていますね
このような場合には変化をだすために、草ものの卓(しょく)の形にも気を配りましょう
では
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