はじめ双幹と予想されていた素材は、単幹の模様木として再出発することになりました
さて、いよいよ続編では、細部にわたる根さばきと植付けにはいるわけですが
やはり、当初お話しした次の5つのポイントを、しっかり頭に入れて、作業をはじめましょう
1 同じ箇所から何本も発芽して混みすぎている場合は
適度な間隔に間引きます
2 上下に重なった根は同じ高さに揃えましょう
3 強すぎる根は除去するか短めに切り込み
弱すぎる根は植え込みの後に、水苔などで乾かぬよう保護しましょう
4 方向が悪く他の枝と交叉する場合は、切るか方向を変えてやりましょう
5 幹の根元の廻り根は放置せずに除去します
前編の最後の画像です
根の具合を調べるまでは、てっきり双幹と思われていたのが
子幹の下方に約1㎝ほどの空間が現われたので、幹は枝となり単幹の模様木になりました
下方に向かった強い根は、こんごますます強くなり
樹勢や樹形のバランスを崩す原因になりますから、思い切り追い込みましょう
枝と同じで、根も切り込むことにより分岐を繰り返し
次第に密になっていくものです
前編で指摘された、赤点の2本の根の出ている位置はいいのですが、方向が気にくわない
隣の根と交叉して将来の姿が危ぶまれます
かといって、簡単には切れませんね
どうしてもこの位置には根張りが欲しい
方向を矯正できるかどうか、傷つけないように指で静かに試してみます
健康な根で弾力性もあるので、大丈夫そうです
さて、矯正する方法には一工夫が要りますよ
根に枝と同じように針金をかける人もいますし、針金で引っ張る人もいます
技術方法やには決して王道はありませんから、各人で創意工夫することが大切ですね
今回は竹串を使うことにしました
1 普通の植替えと同じ要領で、ゴロ土と植え土を入れる
2 山もみじを据える
3 ただし、根が少ないために、鉢穴から針金を通す従来の方法ではうまく固定できないので
4 外側から針金を廻して固定する、という暫定方法をとらざるを得ないので、ここもポイント
5 植え土を追加する前に、固定した山もみじの根を八方に配る
このように竹串の力で根の方向を変えようという作戦です
ここも大切なポイントですね
2本では心細いのでもう2本追加して補強
根の矯正が終わったら、おもむろに植え土を入れます
この順序が逆ですと失敗することがありますよ、注意してください
樹形はご覧の通り単幹ですね
植付け完了
後ろ姿
それではみなさん、よろしく!
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