きょうは先日頒布コーナーでご紹介した四万十川のミニ水石です
約20年も前のことですが、思い出も交えてお話ししましょう
約20年も前、ミニ水石として見込みのありそうな石をーそうですね、おおよそ500個もあったでしょうかー自採した同業者がいました
もちろん四国の方ですが、その水石を国風展の売店に並べて目玉の商品にするつもりだったんですね
当時、国風展の売店(上野グリーンクラブ)の常連であった私が、会期前の商品搬入の時にそれらのミニ水石に目をつけたというわけです
ひとつひとつ指先でつまんで眺めてみると、それぞれに個性があるし、数は少ないながら、中には特別な素質のもありそうでした
無鉄砲といえばそうですが、若くて元気もよかったんですね
それに根っから水石好きときちゃあたまらないですよ
「オイ、○○さんよ、オレがそっくり買うから安くしとけよ!」
なんちゃって、しぶる彼氏を値切り倒してぜんぶ買っちゃったんですね
さあそれからの何日はかなり大変でしたよ
なにせ500個からの膨大な数のミニ水石を、一個一個品定めしてABCと3ランクにわけたんですから
そのAランクの中から、さらに特Aランクの30個ほどを選び抜き
さらに最後に、その中から◎の特Aランクを5個選び抜いたのです
選び漏れのないように、ランク分けの作業も何度も何度も根気よくやり直し
絶対と自信を持てる5個に絞ったんです
茅舎石の特別いいのがありましたね
ともかく、豆石らしく素晴らしく愛嬌のあるのばっかりで、満足感たっぷりだったのを覚えています
そのはずでよね、みなさん、100個に1つですよ
それも心得のある業者が、一応商品として通用しそうなものを採集した中からですよ
まあ、水石が好きだったから出来たんだし
楽しみと欲との二人づれだったんですね(笑)
そして、その特Aの◎の5つに友人の鈴木広寿(台座名人)に頼んで台座をつけたんです
鈴木さんはチッチャクッテやりずらいかって、ずいぶん渋ってましたっけ
というわけで、私の手元に残った最後のひとつも先だってお嫁に行きましたが
きっと新しい持ち主さんにしっかり可愛がってもらっていることでしょう
ところで、20年前のランク分けのときに、最後の特Aに選ばれながら台座をつけられなかった20数個ほどの石たちも
やはり大切に保管したしたつもりでしたが、気がつくといつの間にか二つが残るばかりとなっていました
その一つがこのミニ茅舎
どうです、いいでしょ、かわいいでしょ
まるで日本昔話に出てくるお百姓の家みたいですね
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