先日市内の愛好家さんの数人と一杯飲んだとき、是好さんの話が出ました
是好さんが健在だったころに、市内の盆栽展示会へ度々私が案内役をしたものです
あれからどれほどの月日が経っただろう、20年か、いや25年は経つよ、などなど
ひとしきり昔の懐かしい話に花が咲きました
私の年齢は、業界(日本盆栽協同組合)においては、平均年齢を少しばかり上回っています
かなり上の年齢の先輩たちも大勢いるのですが、後継ぎのいる園では息子さんの名義になっていることが多いせいでしょう
しかし、市内の愛好家団体(日本盆栽協会・松戸支部)の一員となってみると
まだまだ下から数えた方がはるかに早く、若造の部類に入っています
しかし、改まって周囲を見回してみると
当時青年から壮年に差し掛かっていた私が親しくしていた方たちの多くが、今はすでにいらっしゃらない
また存命であっても、車椅子やら要介護の生活となっていて
盆栽を楽しむことはすでに無理となっているではありませんか
そんなわけで一杯飲みながら、あの人もこの人もと指を折りながら
懐かしさとさびしさにいつしか深い感慨を覚えてしましました
湿っぽい話になったなーとは思わないで聞いてください
これからが本番なんです
私は、20年も30年も前に亡くなった人たちの思い出話は
盆栽をやってなければ、ダアレもしてはくれませんよ、と常々思っています
あの人の持ってた○○、いまは○○さんが持ってて、よくなってるねー
△△さんが可愛がってた△△、オレのところ来てからずいぶん太ったよ
あの人は管理もよかったし腕も確かだったね
□□さんは目利きだったぜ、贋物なんか一発で見破っちゃったよ
盆栽は愛蔵品を人から人へと受け継ぐ文化であり
さらにそれを愛した人の人柄や精神性も、次代の人へと末長く語り継がれていくのです
まさに、「人生は短し、されど盆栽は長し」
是好さん直筆の色紙
山水図は当時としても珍しかったようです
裏の為書きの年号を見て驚きました
1978年と記されています
もうあれから30年経ったんですね、人の記憶ってやっぱりいい加減でした
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