長らく休筆しました
ごめんなさい
さて
石州と香山の他には陶翠の鶏血釉もよく知られていますが
東福寺の作品ではあまり見かけません
しかし、一口に鶏血釉といっても作家によってその持ち味はかなり違いますね
今日は市之倉石州と平安香山の作品を比較してそれぞれの特徴を見てみましょう
市之倉石州 間口7.7×奥行7.7×高さ3.6cm
こってりと量感のある釉薬
鮮やか過ぎるほどの鮮やかさです
しかし、石州はその鮮やかさに少々の黒っぽい釉薬をもってアクセントをつけ
陰影の効果をねらっています
平安香山 間口12.3×奥行12.3×高さ4.5cm
石州とはやや異なった色彩です
釉薬の量感もさらっとしていますね
このように、香山の鶏血釉には白っぽい窯変がよく見られます
これも鶏血釉のくどさを和らげるための作者独自の工夫なのでしょう
このように作家は独自性を表現するために心血を注いできたのです
鑑賞する側のみなさんも釉薬鉢の微妙な相違や変化を見逃さないように
平素から色彩に敏感になる心がけが大切ですよ
では
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