鞍馬の遠山で見事な時代の石を市内の同業者が持っていて、遊びによる度にこちらは「売れよ」、あちらは「売らないよ」を10年以上繰り返していました。
間口52×奥行き19.5×高さ10㎝
私だって気に入ったものをそんなに簡単に諦める性分ではありません。狙った獲物はなんとやら・・・・
正面からの目線を少しずつ上げていきますと、連山の稜線がっ微妙に変化して景色が変わってきます。
それにしてもいい時代感ですね。30年以上の養石をを経ないとこれくらいの古色感は出てきませんよ。
真上からの図。
後姿もスケールが大きくて雄大です。
台座にちょっとばかり欠けがあります。修理するか新調するか。
箱もないし銘もまだついていませんから、考えましょう。
光線の加減で微妙な肌目のよさがよく見えました。
石底の様子。
さて、それはともかく、10年以上がんばっていた友人がどうしてこの遠山石を手放す気になったのでしょう?
昨日彼のお店によって「鞍馬売れやい!」と言うと、「よし、売ろう、いくらで買う?」と威勢よく反応してきたではありませんか。
家に帰った私は考えました。10数年も頑張ったあの友達はどうして今日に限って大切にしていたあの鞍馬石を売る気になったのでしょう?
今世の中はコロナ禍で乱れています。
こんな時にこそ好きな盆栽や水石を思い切って売り買いして、それによって精神を躍動させよう。眺めるもよし、手入れするのもよし、売買するのも元気の元になるだろう。
私の友人はそう考えて思い切ったのだと思います。ありがとう!
私もこの水石の銘を考えて、桐箱を作って十分に楽しもう。
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