今回も舞姫もみじのお話で恐縮ですが
まあ、お聞きください
今年の春に私がつれづれ草でご紹介した舞姫もみじの太幹の種木は
山もみじの実生苗の中から発見された初代舞姫もみじの親木から生れたもので、つまり舞姫もみじの二代目にあたるんです
樹齢ははっきりわかりませんが、10年以上は間違いないようで、20年は過ぎていない感じ
つまり、15年前後と推定しています
初代の親木は見ておりませんが、とにかく樹麗や太さからいっても
とてつもない代物であることは確かですね
その大切な二代目親木が、子孫の繁殖用も兼ねて
ご覧のように大きい鉢での肥培管理のせいでしょう、今年になってから目に見えて太ってきました
予定樹高と太さのバランスなどを検証すると、太らすのはこのくらいにして
樹形作りに入ってもいい段階がやってきている感じです
そこで、以下は熟慮と観察を重ねて練り上げた
ボディーと枝の基本骨格を作り上げる3年計画です
現在の二代目舞姫もみじ種木
今年は遮光率50%の寒冷紗の下で、あの猛暑の日々を楽々と耐え抜き
樹勢はごらんのように順調そのもの
入梅ごろに10数本の取り木をかけたので、ガラはいくらか小さくなりましたが
入梅後にも徒長枝がよく走ったので、その枝先は1mを超えたようです
ボディーの高さは足元から赤点までが15cm、足元の間口が左右の赤点間で10cm
この寸法が基本になります
拡大して見ます
幹の上部の赤点あたりが切り戻す位置になります(高さ15cm)
足元の左右の赤点間は10cmです
後ろ姿
来年度の主な作業
ボディーの切り返し予定位置(頂上の茶点)と枝配りの予定位置
これらの枝は来春から入梅にかけて呼び接ぎにて整えます(不定芽が吹けばそれを利用します)
再来年度の主な作業
1 各枝の枝元を太らせ、各枝の表情の基本を作ります
2 新しく立てた芯の上部を切り返し肉巻きに努力します
3 中間の枝を切り、やや大きめに削り込んで幹のスマートさを演出する(傷痕の完治は最終年度)
最終年度の主な作業
1 各枝の枝分かれをさらに作り込んで、枝の基本形をおおよそ完成させる
2 切り返しの上部の幹筋を充実させて
幹全体の模様の統一感を表現する
3 頭の切り返しの傷を治癒させる(この年度で完全治癒を目標にする)
基本の骨格完成予想図(予想樹高25cm以内)
1 幹模様のポイントは赤点で示した3点です
特に上の2点はやや強い模様をつけます
2 枝は矢印で示した3本を強調し
長短強弱の変化を演出したいと考えています
3 このように基本の骨格が完成するころには幹の太さもさらに促進し
さらなる樹格の向上に向かって新しい課題(根張りや枝ほぐれなど)に挑戦していることでしょう
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