2006年から手がけている出猩々もみじ、早いものでもう3年半になります
みなさんはここで参考に過去のつれづれ草を参照してください
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プロの間でも、出猩々もみじが小品盆栽に作りにくい樹種であることは知られていますが
じっさいに手がけてみると、改めてその難しさが身にしみます
その難しさの主たる原因は
枝の節間が長い出猩々もみじ特有の性質のためで、しまったいい枝が作りにくいのです
対策としては、制御した培養を心がけながら、節間の長い枝は何度でも切り捨て
同じ場所から節間の短い枝が吹いてくるのを、気長に待つしかありません
そのため何度も堂々巡りを繰り替えさえなければならず
納得のいく枝を得るには、どうしても時間がかかってしまうんですね
ここで言う「いい枝」とは、節間のつまった中加減の勢いの枝で
節間がつまっていても勢いの弱いのや、勢いが強すぎて徒長の激しいものはダメな枝です
今年落葉後の姿
芯は太らせるために徒長させましたが、この徒長芽は使いません
それらの元にしっかりとした短い胴吹き芽がありますから、その芽が将来の芯です
利き枝の先端も徒長していますね
これらも切り込んで手前のしまった枝を使うようにします
あら切り後の姿
上部の赤点がこれからの芯となる芽
利き枝の先端も短く切り込みました
ここで全体の姿を検証してみましょう
・以前に比べてボディーが太って貫禄が出てきました
・現在の赤点の高さが8.0㎝なので、10㎝以内で完成させたとすると、利き枝の位置(枝下髙)がやや高い感じです
・そのため、右の白点の位置に呼び接ぎで枝が欲しくなりました
さらに検証をしているうちに、白線で示した高さから取り木をしても、という構想が浮かんできました
この場合は、現在の古木然としたせっかくの根張りと立ち上がりを捨てることになるので、これも切ない(迷)
ほんとに悩ましいことですね
ということで、来年1年、またまた粘り強く頑張ってみたいと思っています
ところで、残された枝に針金をかけたいのですが
大切な素材ですから、用心して来春の芽だし寸前まで我慢することにします
では
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