去年の暮れに隣市のある方から
亡くなった親御さんの可愛がっていた盆栽の処分を頼まれました
あまり大物は見あたらず、仕立て途中の素材らしきものが多かったのですが
中でちょっとばかり気になったのが、今日ご紹介する山もみじ
樹高は40㎝で根張りから上がった幹元(赤点から赤点まで)の直径が10㎝
根張りと幹の模様には見るべきものがあります
特に傷っけのない木肌の古さは相当なもので
やや暴れ加減の根張りにも天然の味わいが濃厚です
ただご覧のように、枝先を無秩序に攻めてきたので
枝先が握り拳のようにゴツク固まってしまいました
そして、実際に見たわけではないのですが、冬芽の様子から見るとどうも葉性はあまりいいとは思えません
見たところまず間違いなく大葉(おおっぱ)の山もみじです
1から8までのほとんどの枝は一応必要な位置にありますが
いかにせん枝先が固まっているのでゴツイ箇所は思い切って消去すべきです
必要な8本の枝とA、Bの大きな空間は構図の最大の個性ですから
それは最大限に生かしていきましょう
すべての枝を消して幹だけの姿を追ってみると
このもみじの模様木としての優れた素質がよくわかります
このようにボディだけを見て、欲しい枝の位置に印しをつけてみました
青点は裏枝
現在の枝を可能な限り使った大まかな将来図
ただ惜しいことに大葉であるとすると、将来いくらがんばっても
もみじ特有の柔らかい枝先を実現するのはかなり難しくなります
ですから、中間から上の枝は切って元から衣替えし
下半分の枝は半分ほど残して、その先を紅千鳥もみじに衣替えする計画を建ててみました
作業は3月の末頃、続きをお楽しみに!!
続く
0 件のコメント:
コメントを投稿