今年の春から始まったボディーの基礎作りの過程をご紹介しましょう
頒布コーナーでは将来図として、三幹体と単幹の二つの案をご紹介しましたが
実際には単幹への案を採用しました
とにかく、樹形作りに先立つボディー作りの段階は
盆栽人にとってなんともいえない「夢」があって、それはそれは楽しいものですね
芽の動く前の姿 樹高4.0×左右6.0cm(足元の幹径4.5cm)
現在の姿
春の新芽は順調に徒長して15cmほど
ボディー作りの段階では、この元気すぎるほどの勢いを保つことが大切です
正面足元の拡大図
あれ、↑の画像とずいぶん違っているみたい?
そうですね
枝元に不定芽が吹いて伸び始めたのを確認してから
赤線で示した左右の太枝を切り飛ばしたんです
つまり、ヤケ込み防止と肉巻きを早めるためは
ぜひとも傷口の周囲に不定芽が必要です
向って右の飛ばし傷
おおよそ一ヶ月と少々でこんなに肉巻きが促進しています
もっと拡大して見ます
癒合剤に覆われていても、肉巻きしている様子はわかりますね
この調子なら、おそらく来年の今ごろには完治も可能
遅くとも来年一杯にはすっかり肉巻きが完了するでしょう
向って左の傷口も肉巻き順調
この周囲にも不定芽が残されています
ところが、削り込む必要のある切り残しの枝がボディーの背中にありまます
ここの周囲の不定芽がはっきりと伸び始めたので、やっと削り込みが可能になったわけです
赤線の位置まで削り込みます
反対側から傷口を見る
傷口の周囲をきれいに削り直して癒合剤を塗っておきましょう
周囲の不定芽をどんどん徒長させて傷口の完治に全力を注ぎます
これでボディーの周囲にあった切り残しの枝は3本とも切りましたが
しかし、ボディー作りが終ったわけではありません
上の独立した赤点で示した徒長枝を将来の幹筋の候補枝とし
赤の破線あたりで幹を削ってコケ順を作ります
また、その隣の青点は、枝の欲しい位置なので
将来呼び接ぎをして枝を作る計画です
ボディーだけを見る
現在のボディーのてっぺんに芯を立ててコケ順を作り
その左側に呼び接ぎの枝を作った予想図です
以上ですが、ボディー作りは盆栽の基本中の基本であり
その一生を左右する大切な作業です
後から直すことはできませんから
最初にじっくりと時間をかけて、優れたボディーを作り上げましょう
盆栽道は「急がば回れ」ですよ
では
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