2001年3月4日日曜日

国風盆栽展の歴史

国風盆栽展(全)写真帖(初回)


国風盆栽展覧会は昭和年三月十七日より廿三日迄
上野公園東京府美術館に於て開催す。会長は松平頼壽伯、副会長は酒井忠正伯
美術館に於ける最初の展覧会なり出品は予め詮衡(せんこうと読む)委員により撰ばれ
陳列の後更に審議決定せるものにて其席数九十六席。(旧漢字は改めました、文体そのまま)

と、写真の下に説明がかいてあります
私もこの美術館は知っていますが、自動車の型の古いこと、クラッシックカー

それまでは庭園や大きな料亭の座敷などで盆栽の陳列をしていたんですね

国風展はこれを初回にして今年で74回目を迎えたわけです
盆栽界の中には全74回写真帖を揃えている方もいるはずです

10数年前に、私もと思ってこの初回本を買って(なんと10万円出したのだ)出発点にしたつもりが
一桁分がまず見つからない、やっとあったとしても高くて買いきれないのです

30回台になるとけっこう目にしますので揃えてありますが、途中で挫折です
そんな訳で初回本がポツントあってその後は30回台までありません

ときどきだして見るうちにフト気がつきました
この本の表紙第一回とか、初回とか書いてはありません

と記してあるだけです、はて
昭和九年といえば長い長い戦争の時代に突入する前の軍国主義の盛んな時代です

きっと先人達は自分達の愛好する盆栽を
世の中にメジャーな趣味として啓蒙するために
先の見通しはともかくとして
蛮勇を持ってもって開催したのだろうと想像しています

まさか悲惨な戦争を乗り越えて今日まで
これほどの歴史を重ねることの確信は持てなかったでしょう

とにかく貴重な資料です
 
上が会長の松平頼壽伯爵の小品盆栽です
三つの棚に真柏、杜松、五葉松、木瓜、かいどう、岩柳など
五葉松(大正十二年浅間山押出自栽)
黄楊木(同十五年四月十国峠自栽)
などの説明があります
松平候は奥様と二人で小品盆栽を愛好し
山采りをされたと聞きます

下は副会長酒井忠正伯爵の小品盆栽飾り
やはり三つの棚に杉、真柏、けやき、桜草、寒椿、姫いたびなど

二席とも素朴な感じですね

埼玉 松谷乙楠氏 という方の席で左から真柏、寒木瓜石付、捩幹榴です
三点飾りにしては大きさの調和が取れていないように感じますが、素朴で気どらないのが面白く感じられます

真柏(高二尺二寸)とありますから大物ですね、現代ではこれだけで一席です、面白いですね
 
この席は三人で一席です、左から富田仁生氏垂糸かいどう
関口仙太郎氏、杉、斉田泰正氏、五葉松となっています

ちなみに斉田氏東京巣鴨芳樹園という戦前の名園のご長男で、私はあってその弟さんの斉田展司芳松園さん
親しくしていました。展司さん明治40年生まれでしたから(なぜ覚えているかといえば私も同じ未年だから)たっしゃでいれば
93歳ですが、先年亡くなられました

ともかく皆さん、どんな印象を持ちましたか?
て大事ですね

の盆栽と現代の盆栽と、もの飾り方もちょっと印象が違うと思いませんか?
そのことについては、いずれまたお話しましょう

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