一年ほど前になると思います。近隣で月に一回行われている小規模な交換会で見つけた山もみじ。足元に古傷があってその部分がやや凹んでいます。このように欠点があると競りの最中に、結構駆け引きの野次が飛んだりして、自信をなくして廉く手放しちゃう出品者もいらっしゃるので、たまにはおいしいこともあるんですよ。
欠点のない木なんかないんです。肝心なのは、その欠点が技術と時間によって解決できるかできないかなのです。
ひと目見たときから、私はこのもみじが将来の大物君であると確信していました。足元
の傷は年月をかければ必ず治癒する性質のものです。また、足元の傷は比較的早く治りやすいのです。
こうやって眺めて見ると、幹と枝の動きは力強く、しかも枝ほぐれの柔らかさも申し分ありません。
後姿の力強さも申し分ありません。
足元の黒い部分は左右から肉が盛り上がってきています。今年一年間はひたすら肥培して肉巻きの促進をはかります。ただ、ゴツクならないようにしっかりと枝先の勢いを制御することを忘れてはいけません。
真上からの図。
主要枝はほとんど決まっていますから、今後は小枝の充実に努力します。
根張りなどの手入れや施術は数年後になるでしょう。つまり根張り作りは、足元の肉巻きが完了してからの最終段階の仕事になりそうですね。
最低3年、できれば5年くらいの計画でじっくり取り組んで、名木へチャレンジです。
0 件のコメント:
コメントを投稿