関西地方のリピーター・Oさんから五葉松の買い取りを依頼されました
ネットオークションで落札しがのだけれど、実物を手にしてみたら思ったよりも大きいのだそうです
もちろんOさんも事前に樹高などのサイズは確認してはあったはずですが
ボリューム感まではなかなか掴み切れなかったのですね
木姿に力があり葉がさもあるので
実物を手にしてみると想像よりも大きく感じられたのでしょう
ともかく、お伝えする側としては、できるだけ実物に近い情報を心がけてはいるのですが
数字で表しにくいボリューム感や質感のイメージは難しいことです
ところで今日は、Oさんから譲っていただいた五葉松模様木を見ながら
私が関心を持った点を挙げてみましょう
樹高15cm×左右25cmの五葉松模様木
渡辺正山の雲足長方鉢を使って足元をコンパクトにまとめてあるので
力強い足元と幹筋がさらに強調されて、木姿が大きく見えます
拡大して幹筋を見てみましょう
いっけん山取りと見間違うほどの木肌の荒れ
さらに、やや暴れぎみの根張りが効果をあげて、さらに力強さを増幅させているようです
足元の拡大図
足元をもっと拡大して見る
いわゆる「きれい過ぎない」感じがいいですね、自然界の力が溢れています
このような数字に表せない迫力が、この五葉松をサイズ以上に大きく見せているのです
側面から検証してみましょう(右が正面)
樹高と左右のサイズは表記されていますが、奥行きはわかりませんでした
実物を見るとちょっとばかり裏枝が長くて奥行きがあり過ぎですね
このことも、この五葉松が画像よりも大きく見える理由の一つになっています
↓の画像を見てください
雑木類と異なり、簡単には枝を切れませんが
追い込みや針金による矯正などで、小枝の先端を一芽分(理想的には二芽)だけでもコンパクトにします
かなり小さく感じられるはずですよ
↓
真上から見た図
矢印が正面です
裏枝が長いために真上から見ると円形ですね
これでは大きく見えてしまいます
裏側を二芽、正面を一芽追い込めば
輪郭線は楕円形になって理想的です
Oさんが思ったよりも大きすぎると感じてしまった理由は
こんなところにあったのかもしれませんよ
後ろ姿
裏側足元の拡大図
ということで、表記された樹高や左右のサイズだけではなく
木の奥行きのサイズも盆栽の大小のイメージにかなり影響するということです
それでまた!
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