2010年11月3日水曜日

フリースクール・山もみじ大改作

足元にいい素質をもった山もみじの双幹
しかし、背丈が高く、上の方はいわゆる「こわれた状態」で樹勢も悪かった

ところがそのように状態が悪いときでも、この山もみじに若手のイーさんが目をつけてくれたときは
「なかなか目筋があがってきたなー」と内心驚いた憶えがあります

だから現在、このもみじはイーさんの所有になっていて
今年の春に根洗をして植替えたら、いいあんばいにうまく勢いがついてきました

入梅ごろ、ぐんぐん勢いがよくなってくるのを、来るたびに観察していたクロちゃんが
「早く切ろうよ、早くきろうよ」とせかします

どちらかというと慎重派の私は、「もう少し勢いをつけて、来年まわしでもいいんじゃん」でしたが
とうとう「じゃーあ、やるか」とゴーサインを出しました

実際の作業はイーさんの代理で大先輩のクロちゃん
大胆かつていねいな仕事ぶりには信頼でるものがあります

ところで、スクールの先輩後輩が盆栽を縁に仲良くなれるって
指導者の私にとってこんなうれしいことはない、日頃からそう思っています



入梅に大胆に切り込んだあと、芽摘みをせずに徒長させたまま
元気よく伸びてくれました

スクールの先輩達にとっても気になる盆栽らしく
みなさん手にとってよく見ていますよ



主幹の上部はもともとやや上向きの枝だったのですが、これからは重要な芯として活用するわけです
来春には二つの赤点あたりから切り込んで新しく芯を立てますが、おそらく下の赤点となるでしょう

子幹にある強い枝は赤線からややえぐるように切り込みましょう(来春)
芯は赤点あたりからの芽を活用します



ボディーだけを見てみると骨格がよくわかります
きれいに裾を引いた足元が出色ですね



ちょっと画像のピントが外れていますが、傷の処理についてひとこと

山もみじや楓など肉巻きのいい樹種においては、完全に肉巻きする前にカットパスターを取り去ること
というのは、長く貼ったままでいると肉が巻きすぎて、その箇所が盛り上がってしまうからです

では、この素質満点の山もみじは、創作の課程を随時追っかけてみなさまにお知らせするつもりです

よろしく

0 件のコメント:

コメントを投稿