- 時期:2月下旬から6月中旬まで(最適期は関東で2月下旬前後・それ以後も充分可能です)
- 適用樹種:獅子頭もみじ・楓・山もみじなど(獅子頭もみじ以外は5月中旬が最適期)
- 道具:ハサミ・ピンセット・切り出しナイフ・やっとこ・針金・ビニール網・水苔・用土
- レベル:超初心者から達人まで
- ここがポイント
- 皮を剥く幅を怖がって狭くしない(幹の直径の1.5倍以上が目安)
- 切れる刃物を使う
- その後の管理 作業後、葉水をタップリかけて冬なら室へ、春夏は棚の上で培養
取り木をかける個所を決めたら幹の直径の1.5倍を目安に
マジックで印しをつける
皮をむいた写真
ここでのポイントは形成層(アマカワ・上皮と木質部の間にあるん緑色のぬるぬるした部分)を
完全に削りとること
完全にアマカワを削り取って木質部が露出した状態
剥かれた上部の皮の部分から根が出てくるので
もう一度丁寧に削りなおす
この部分にカルスが形成されそこから発根する
(切り口が粗いとだめですよ)
1cm目のフルイでうらごしした水苔
赤玉土8対桐生砂2の割合の用土
ビニールの底網を円形に立て
用土を入れる準備
8分目ほど用土を入れたら
図のように針金で固定
これで新しい根の受け皿ができたというわけです
傷口が完全にもぐるまで用土を入れる
サット軽く水をやってから
水に30分ほどしたしておいた水苔を
丁寧に敷きつめる
用土の表面が荒れて削った部分が露出しないためと
常にある程度の湿り気を保つためです
完成図
完成図
その後の管理
- 置き場所
- 2月下旬から3月中旬に作業したものは冬囲いをする(凍らない程度でよし)
- それ以後のものは、日当たりよく風当たりの強くない場所で管理する
- 水やりと施肥
- 普通どうり
- 但し過度の乾燥は禁物
- また取り木をかけた部分への施肥は禁物(根がない)
- 鉢の部分へ施肥は普通どうりやってください
- 発根
- 山もみじなどは5月に施術すれば1ヶ月で発根しますが
- 獅子頭もみじの場合は2月下旬の作業で早くとも5月頃の発根です
- それ以降になっても諦めないでください
- 一番の禁止事項は、取り木をかけた個所を、様子が見たくていじくってしまうことです。細胞分裂をおこしている柔らかい成長点を傷つけることになるからです。発根すれば網の目から細いもやしのような根が出てきます。気長に待ちましょう
- 切り離し
- 一応秋頃の予定ですが発根の程度によって違ってきますので、続編をいつか開講します。そして新たな技術もご披露し、より発根の状態のよいものを作っていきたいと思います
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