2002年8月30日金曜日
この木の歴史
土佐水木の株立ちです
このような古い木をよく観察すると
この木の歴史(生い立ち)を知りたくなります
現代の小品盆栽のほとんどは、人の手によって作り上げられたものです
ですから、ある程度の経験を積むとその木の生い立ちを推測することが出来るようになります
実生、挿し木、株分け、根伏せ、取り木,山取りなど
どんな方法で繁殖したものかもおおよそわかってきます
株立ちにしても、元になる幹の根元から吹いたやご芽で副幹を作ったものか
寄せ植えの根元が甲羅状にくっついて株立ち状になったものか
あるいは複数の枝別れの箇所を取り木して作ったものか、等々が推測できます
ところがこの土佐水木のように珍しい樹形であるうえに、このくらい古く培養されたものは
生い立ちがわかりにくいですね
土佐水木は実生か株分け、または取り木で繁殖するのが一般的ですが
気になるのは、最初の作者はどうやってこの木を作りはじめたのか
また、現在のような姿になるまでにどんな過程を経てきたのか
知りたいですね
よく戦前の姿と現在に至るまでの軌跡を追った名木の写真などを見ると
これが同じ盆栽か、と思えるようなものがほとんどです
そんな時、私は歳月の力と盆栽の生命力に感動します
この手のひらに乗ってしまう小さな土佐水木も
我々の知らない数十年の秘めた歴史を持っているんですね
そう考えると、このかわいらしい小品盆栽が、いやに大人びた神秘的なものに見えてきます
2002年8月29日木曜日
2002年8月27日火曜日
あなたはどっち?
1)
山もみじの寄せ植えに草と水石を添えて飾ってみました
あなたはどっちがいい飾りだと思いますか?
また私はこの出題により、飾り方の基本を2つ勉強しようと意図しています
その2つの意図は?
それを次のうちから推理してください
A 添え物の季節感
B 寄せ植え(主)と添えのバランス
C 盆栽と卓台(しょくだい)のバランス
D 添え物と地板(じいた)のバランス
E 飾りの変化と調和
コメントお待ちしています!
2002年8月26日月曜日
仕入れの苦労
盆栽商売にとって「仕入れ」はとても難しいことです
間違うと大変なことになります
盆栽の知識や審美眼や価格評価の力はもちろん
人脈や情報もなくてはならない条件です
みなさんはオークションで仕入れるのが一番簡単な気がするでしょう?
事実気に入った品を落札することは簡単です
相場のことを無視すれば、参加者の中で一番高値で落札すればいいんですから
しかし、例えば50人なり100人の中で一番高く買うんですよ
いい盆栽が出品される大規模なオークションでは
これと思った優良品に人気が集中したうえ
業者同士の意地の張り合いも絡んで
考えられないような高い相場まで駆け上がってしまうことはシバシバです
よく頭に血が上って、あとで後悔している業者をみかけますよ。
「この値段じゃ売り物にならないッ!」って泣いてます
競り上がっているときにブレーキを踏むことはけっこう難しいことです
競り負けるのは悔しいですからね
でも「強いばかりが男じゃない!」っていいたくなりますね
もちろん意外なオイシイ拾い物もあるんです
そんな時は「こりゃーいい木だよ、やったー!」なんて叫んでますね
オークションは、悲喜こもごものおもしろい場所です
仕入れの方法は個人によってかなり様子が違います
私は主に人脈と情報と根気によって行っています
人脈はもちろん大切な私の財産ですが、この何年かは携帯電話の急激な普及により
情報も驚異的に早くなりました
中でも旧式ですが、根気よい「マメ」さは何十年来の私の最大の武器です
寝て待っていてもぼた餅は落ちてきません
「マメ」に足を運ぶことです、「犬も歩けば」方式です
25日の日曜日の朝早く、2時間ばかりひっとッ走りしてきました
収穫は山もみじの古い改作品です、それもいっぺんに6鉢まとめて買えました
「やったッー!」
安価に譲ってくれた仲間に感謝します
そして「マメ」であることの大切さをしみじみと再確認しています
とにかく盆栽商売は仕入れが第一なんです
「良くて安いもの」
それを探し求める毎日です
間違うと大変なことになります
盆栽の知識や審美眼や価格評価の力はもちろん
人脈や情報もなくてはならない条件です
みなさんはオークションで仕入れるのが一番簡単な気がするでしょう?
事実気に入った品を落札することは簡単です
相場のことを無視すれば、参加者の中で一番高値で落札すればいいんですから
しかし、例えば50人なり100人の中で一番高く買うんですよ
いい盆栽が出品される大規模なオークションでは
これと思った優良品に人気が集中したうえ
業者同士の意地の張り合いも絡んで
考えられないような高い相場まで駆け上がってしまうことはシバシバです
よく頭に血が上って、あとで後悔している業者をみかけますよ。
「この値段じゃ売り物にならないッ!」って泣いてます
競り上がっているときにブレーキを踏むことはけっこう難しいことです
競り負けるのは悔しいですからね
でも「強いばかりが男じゃない!」っていいたくなりますね
もちろん意外なオイシイ拾い物もあるんです
そんな時は「こりゃーいい木だよ、やったー!」なんて叫んでますね
オークションは、悲喜こもごものおもしろい場所です
仕入れの方法は個人によってかなり様子が違います
私は主に人脈と情報と根気によって行っています
人脈はもちろん大切な私の財産ですが、この何年かは携帯電話の急激な普及により
情報も驚異的に早くなりました
中でも旧式ですが、根気よい「マメ」さは何十年来の私の最大の武器です
寝て待っていてもぼた餅は落ちてきません
「マメ」に足を運ぶことです、「犬も歩けば」方式です
25日の日曜日の朝早く、2時間ばかりひっとッ走りしてきました
収穫は山もみじの古い改作品です、それもいっぺんに6鉢まとめて買えました
「やったッー!」
安価に譲ってくれた仲間に感謝します
そして「マメ」であることの大切さをしみじみと再確認しています
とにかく盆栽商売は仕入れが第一なんです
「良くて安いもの」
それを探し求める毎日です
2002年8月25日日曜日
盆栽のお化粧
山もみじの寄せ植えです
樹高は12cm左右の幅は22cmくらいです
小さいけれど寄せ植えしてからの年数は10年近くなるでしょう
ところで、みなさんは盆栽のお化粧(お掃除)しますか?
お掃除にもいろいろありますが
今日は根元の苔を取り、根張りをかき出してみましょう
その隙間に湿性の苔が生え、ほこりもたまっています
まず、ていねいにピンセットで苔を取り除きます
裏面からも林の隙間にピンセットを差し込みます
次に、周りの植え土をわずかにほじくって、根張りを確かめます
幹と幹がくっついて、盤根(ばんこん・板状の根)になりかかっています
最初は面倒でも、だんだんおもしろくなってきます
さいごに古い歯ブラシでコシコシと根元を洗いましょう
これでお掃除は終わりです
どのくらいきれいになったか見てみましょう
完全に乾いていないので見にくいですが
それぞれの幹の足元が見えるようになって、力強さと時代を感じるようになりましたね
幹の一本一本が異なった表情をしていて、、個性派の集団です
このようにときどきお掃除(お化粧)をしてあげましょう
それだけで樹格が向上します
切ったり貼ったりだけが手入れではありません
2002年8月24日土曜日
肥料のやり方
そろそろ秋の施肥の時期がきました
肥料は基本的には油粕の固形です
メーカーによって形状はさまざまです
私の使っているマルタの肥料は、筒状を輪切りにした形なので
ころころと転がってしまいます
図のようにしています
別段説明も要らないでしょう
図を見ていただければおわかりですね
ちなみに、この仕立て鉢は直径11cmです
施肥の量の目安にしてください
また、秋の肥料は9、10、11月に月に一回というのが
基本的なマニュアルです(私も普通はそうお答えしています)
しかし、実際にはには8,9,10月の下旬に月一回のほうがいいでしょう
9,10,11とお答えしているのは
盆栽界では「入梅中と夏には施肥を中断する」
というマニュアルが常識になっているので
8月からとはいいにくい、と言うのがその理由からです(私個人の理由)
「エッ、8月から?だって夏ジャン」と思われる方が多いでしょうから
固形肥料は施肥してから根に吸収されるまでに
約10日間かかるといわれています
今日は8月24日
聞き始めるころは9月になっています
2002年8月23日金曜日
草物盆栽(桔梗)
草物盆栽の桔梗がきれいです
朝、ちょうちんのように膨らんだ蕾が開きます
色といい花弁の形といい溜め息がでるほど上品ですね
みなさんもぜひ桔梗の盆栽を楽しんでください
ごくごく育てやすいものです
余談ですが、本能寺の変の明智光秀の家紋が丸に桔梗です
押し寄せた軍勢の旗指物が桔梗であることを知った織田信長が
「是非もなし」といったいわれる話は有名ですね
また万葉集に歌われる「あさがほ」は桔梗のことだという説もあるそうです
朝に咲くきれいな花を「あさがほ」と呼んだということです
桔梗は秋の七草の一つです
念のために俳句の「季語辞典」をしらべてみると
「桔梗」も「朝顔」も秋の季語です
「朝顔」は以外でした
2002年8月19日月曜日
楓の皮むけ
楓の足元の表皮がむけていますね
(色が茶色がかった部分)
雑木の中でこのように幹の皮がむける樹種には
楓のほかに、百日紅、かりん、姫しゃらなどがあります
表皮がむけるのは木の新陳代謝が活発な証拠です
つまり順調に太っているんです
表皮がむけるたびに幹肌は古さを帯びて味が出てきます以前、かりんの表皮がむけた、枯れちゃうの?
と心配されてたメールをいただいたことがありました
順調に育ち、一人前の盆栽としての必須条件(古色)を備えてきているんです
喜んでください
みなさん、ご自分の盆栽達をチェック!
2002年8月18日日曜日
2002年8月17日土曜日
地板について
盆栽を飾る場合の道具に地板(じいた)が使われます
この紅茅(べにちがや)の草物盆栽の小品に使用しているのは
黒柿(くろがき)の丸い地板です
この紅茅を飾るのに大小のうち、写真のように小さい方を使うのが正解です
大きい方では地板ばかりが目立ってしまいます
また鉢が角ばったものの場合は丸い地板では映りません
やや角ばった地板を使う方がいいでしょう
道具の使い方がしっくりしない飾りの席は、何となく落ち着きません
盆栽つれづれ草でも少しずつお話していきます
盆栽と卓台や地板との関係は、服装のコーディネートと共通しています
それを貫く基本理念は【調和と変化と個性】です
とはいっても、実例の写真がないとなかなか難しいので
管理人も資料作りに勢を出すように心がけます
2002年8月16日金曜日
水石と台座
紀州和歌山から古くから産出する「古谷石」です
ここでは水石を台座にはめ込むときの方法とマナーを説明します
ごらんのとおり水石の台座は紫檀や黒檀などの硬い木でできています
ぴったりと石に密着しているのがわかりますね
とりあえず取り外してます
台座の内側です
きれいに彫り込んであります
もちろん名人の作です
さて、この水石に台座をつけるときが大切なのです
他人の持ち物であるときは特に丁寧にします
まず水石しっかり持って裏返します
そこへ台座をそっとのせます(ほんとにそっとです)
複雑な形の台座ですと、一発で正しい位置にはまらないことがあります
そんなときでも決して無理せず台座を静かに滑らせて正しい位置を探ります
(台座を傷つけないためです)
正しく決まりました
台座ににやや力を入れて押してください
これで大丈夫
出来上がりです
なーんだ、こんなこと!
とお思いでしょうが、このことは非常に大切なことです
私は大切にしている自分の水石を
このマナーを知らない方には触らせませんよ
台座を下にして上から水石を無造作にのせれば
木の台座の繊細な縁に傷がつくからです
わかりましたか
よ~く覚えておいて下さい
以下は余分なことですが
名人クラスが作った台座は
ホラ、このように一度はめ込むとあ~ら不思議!
宙に浮かしても落ちません
このくらい精巧にできているので大事に扱う必要があるんです
お立会い~ッ、種もしかけもありませ~ん!!
※ 自慢したい方は、身近に水石自慢の人に試して御覧なさい
このマナーを知ってたらたいした人です
盆栽つれづれ草の過去ログ参照
水石ミニ講座
2002年8月15日木曜日
キンズの剪定
キンズが元気よく伸びています
もう少し樹高を高くしたいのと、木を太らせたいので思いっきり徒長させました
しかしもう限界です
これ以上放置しておくと太るという目的は達成できますが
極端に栄養分のいかない弱い枝が出てきそうです
剪定する時期はなるべく暑い時期が安全です
9月になって切ると、気候が急に涼しくなった場合などには
切り口から芽が吹きません
その場合は冬の寒さに対する抵抗力が弱くなります
そこから吹いた3本の芽はそのまま放置します
その他の徒長枝は元から切り取るか、1~3芽を残して摘み込みます
こんな感じです
残した芯はまだまだ伸びるでしょうが、今年いっぱい伸ばすつもりです
切るのは来春遅く(入梅近く)になります
ここでキンズの培養の要点を述べておきます
1 寒さに弱いので冬は早めにムロに入れ、春は遅めのムロ出しが必須です
2 水は好きですが、水はけよく植え込み、やや乾かし加減に管理する
3 従って、用土は赤玉土6:桐生砂4くらいの配合です
4 強い剪定は入梅から真夏にかけて行う(寒さに向かっての剪定は厳禁です)
5 肥料は大好きですが、あくまで元気のいい木のみ多肥とします
2002年8月12日月曜日
寝ぼすけキンズ
2週間くらい前からやっと目を覚ましました
去年の古葉のままで、春になっても新葉が出ないんです
キンズは秋遅くに深く切り込んだり、冬場に寒がらせると
入梅ごろまで寝むってしまうことがたまにあります
今年の夏は格別暑いのですが
どうやっても目を覚ましませんので、水を控えて厳重注意していました
入梅ごろに葉刈りをしてやるとびっくりして目を覚ますやつもいるんですが
今回は気長に待ってみました
白い花が咲き始め、結実した小さい実も見えますね
(ピンセットの先、白い花の下の小さな粒)
照りのあるのが新芽です
(今頃吹くんですよ、あきれた寝ぼすけですね)
新芽に元気をつけるために、今年は実をつけません
今のうちに花も実もぜんぶ取り去ります
これで新芽に勢いがつきます
寝ぼすけめ!
叱りながらも、やさしくいたわってやりましょう
2002年8月10日土曜日
草物盆栽と水盤
例の農家のおばちゃんのところにもっといい草物がないかと出かけてみました
ピッカピカの太陽がまぶしい、頭が焦げそー
真夏の真昼間には農家の人たち仕事をしていません
朝5時ごろの涼しいうちに畑へ出て一仕事
10時か11時には一度引き上げます
日中の暑い時間帯はお休みタイムです
午後の4時ごろになっていくらか気温が下がってくると
また畑に出かけ日没までお仕事です
真夏に体力を消耗しない昔からの生活の知恵なんですね
それはともかく、桔梗が咲いていました
背の高い植物の品種名は(?)
教えてもらったけれど忘れちゃった!
入梅ごろ黄色い花の咲く、草ではなく木だそうです
早速家に帰って陶翠(とうすい)の丸型水盤に入れてみました
はじめから狙っていたんです
この水盤を使えば、ピッタリだと
みなさんはどう見ますか?
残念ながら、水盤が少し大き過ぎました
鉢の縁(えん)もきつい感じです
このように、雰囲気づくりはけっこう難しいんですね
反省!
2002年8月9日金曜日
短冊
私が持っている短冊(たんざく)の一枚を紹介します
床の間で盆栽を正式に飾るときに、主木(しゅぼく)と添え物の雰囲気に合わせて
掛け軸を使うことがあります
それは絵であったり時には文字であったりします
しかし、掛け軸となるとかける場所の問題や出し入れやの面倒さもあります
その点短冊は気軽にどこへでも飾れます
この短冊には「木更津甚句」という千葉県の民謡の詞の一部が仮名文字で書かれています
昔のお座敷唄なので芸者さんの紙人形が貼り付けてあります
この短冊の雰囲気は盆栽には合いませんが
例えば四季の俳句や漢詩に一節などを書いたものなら
盆栽に添えて情感や季節感を深めるのにいいでしょう
夏の草もの盆栽でしたら「古池や蛙飛びこむ水の音」 芭蕉
松柏盆栽でしたら「松陰や寝ござ一つの夏座敷」 一茶
などがおもしろそうですね
こんな風にして盆栽を生活の一部にして
そこにチョッピリ味付けをして楽しむのも一興です
2002年8月8日木曜日
百日紅開花
涼風二題
草もの盆栽を二題
我が松戸市は、盆栽に関して多士済々です
この涼しげな草もの盆栽を作った人は
60歳をやや過ぎた働き者の農家のおばちゃまです毎日畑でねぎ作りに励んでいます
元気なその顔は真っ黒に日焼けしています(余分)
しかし、こてとて、だれにも教わったわけではないんです
農作業の傍ら、好きで好きでたまらない盆栽を
見よう見真似の独学で、これだけの美を表現できるようになりました
(断っておきます、彼女の名誉のために:断じて、私が教えたのでないことを)
ただ、謙遜する彼女に対し、私が、これは素晴らしい、プロの世界でも通用する!
と、評論しただけです
ただし、やさしいだんなさんの理解だけは認めざるを得ませんね
みなさん、がんばりましょう!
人に感動を与えることがどんなに素晴らしいことか
素朴な農家のおばちゃまが教えてくれました
2002年8月2日金曜日
盆栽の本肌
2002年8月1日木曜日
白いメダカ
私のうちではもう何年となく大きな水がめに緋メダカ(赤いメダカ)を飼っています
かみさんが飼育係で毎日欠かさず餌をやってかわいがっています
白いメダカは今年初めて見ました
盆栽屋は生き物が好きなんです
緋メダカはペット屋さんで1匹10円で売っています
5匹くらい飼うと、雄雌が混じっていて、水草に卵を産みつけて
何十匹もいっぺんに孵化します
赤ちゃんメダカはじつにかわいいものです
何でも1匹1,000円もするんだそうですけど
私の友人が特別に5匹で2,000円で分けてくれるそうです
ペットボトルに井戸水を入れて送れば大丈夫だそうです
私も別の水がめに白メダカを飼ってみるつもりです
欲しい方はメールください
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