成長する植物では当然のことですが、それでは盆栽鉢は将来よくなるのでしょうか
結論をいえば、よくなるのです
盆栽鉢の世界においては、何にもまして「時代感」が尊重されますから
長年の上手な使い込みにより古い趣が滲み出て、これはと思うくらいに観賞価値が上がるのです
例えば、同じ鉢作家の同じタイプの作品であっても
時代感の優れたものは数倍の値段ということも稀ではありません
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiGbkOmqlc0ehoHerxBJVrG1u59ziUIByH06xUckG3WJQ2YPUBromVU2Tj6PZLm11irc5nrkF7lkDukySufKOYa5LLCv5dh3TWlAFgzaTv5kSLY73gVtgaru8cFWHzFV_1Dn1SjqzimIwtK/s320/20050413_01.jpg)
やや20年ほど前に製作された伊万里焼の小鉢一対
向かって右の鉢はいくらかの年月使用された痕跡はありますが、左のものはまったくのサラ(新品同様)
↓を見てください
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgjCGAv83wtPo_O36bMr0-RTgC-8aRhnIW1mf-Z8S5389lYhscicWzyZc7mdm485gXx1nq1rP50phmhObKuHy-OKn74EY9fWpdoEooLfQDgN60Gl5kalQVDhMqJXNgQ4MTf8T6QGKMrB7yY/s320/20050413_02.jpg)
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj333BrXBKE2LNWL-Z6GgfR1DfkzBewsKN3C8krLGts8zTx2MQ8kUAimtGp36LHsVunV81CxPwAvTsuHlQyxVNh3aDpZ_X4-gWFvU0-Z_ExNE4A3yhTuQyuJM7rkoHlK2OyQ7mZ0VRj1l3w/s320/20050413_03.jpg)
同じサイズでタイプも同じ鉢、おそらく20年くらいはタップリ使い込んだと思われます
温度の高い磁器がこれくらいの「時代感」に到達するのには、それくらいの年月が掛かるでしょう
白磁の表面のあでやかさが深く内に秘められ、絵の釉薬も落ち着いた光沢を放ち
なんともいえない古雅の味わいが出ています
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhZs9STQMghDGtWxCMvn22x9-lmP8Zr93Wm6rk3Gnc0KbzvfuPtWButsCIuw95BgcXb4DxYSOo9UTTMQADNwEezsC6amkUqDz9eMmE9iWunB3_gwsteZIKTAaXCdnv8NthrzvPNx9uZ7c3d/s320/20050413_04.jpg)
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEin1wM7Jjhwx4C-mcqIW0eXpZvRJ0OwrCijAxNvO1E2d7lk2VoRUZESf0f8T39KsnizW-0o2LYeVXBi8RnllJpwD4ol6s9tcAGiyAl8WZwlIJY44Qgva63FmDgCV3hTfqZmLvSsv5uRyGv1/s320/20050413_05.jpg)
新品の鉢を手に入れたときには、実際に盆栽を植えて使うことが理想ですが
そうでないときは、室内にしまっておかずに、戸外の棚に置いて日光に当て、盆栽の潅水時に水をかけてやりましょう
そのままでもいいし、草を植える人もいますし、ただ土だけという人もいます
とにかく自然の雨風や日に当てて2年ほど棚に置けば、表面に水垢がついて落ち着いた雰囲気が出てきます
ですから鉢作家によっては焼き上がった自らの作品を
戸外で「培養」している人もいるくらいですよ
みなさんも実行してください
ただし、傷をつけないように厳重注意です
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