教材の土佐水木は、すでに完成されていた盆栽でしたが
幹や枝の骨格部分をさらに太らせ、スケールの大きな本格的小品盆栽とするために
大きめの仕立て鉢に入れて培養していたものです
骨格の充実という目的はほぼ達せられたので、ここで化粧に移し
再び盆栽としての道を歩むことになります
仕立て鉢の中にぎっしりと廻った根
この根の量なら幹や枝は太りますね
用意した化粧鉢、この鉢に合わせ根を切らねばなりません
こんなとき、怖くなって大きめの化粧鉢を選びがちですが、勇気をもってやってください
一気にピッタリの鉢に入れてしまいましょう
ここで大きめの鉢を選んでも、いずれはやらねばならない手術です(一発で決めた方がイイ)
まず底部を切り出しナイフや小型の包丁で根を切ります
竹箸でほぐしていたのでは仕事が進みません
根の周囲も鉢の大きさに合わせザクザクとナイフを入れます
細根が充実していてけっこう力が要ります
あらかた入りそうな大きさになりましたね
さて、これからが大切です
竹箸で土をほぐしにかかります
まず表面から始め、根の張りを確かめます
根元の表土はパンパンに固まっているので、丁寧にほぐします
このままでは根元に水がしみ込んでいきません(重要)
底部を攻めます
まだ粗い根が見えます
太めの根は遠慮なく追い込みます
こんな感じです
しっかり針金で固定してから用土を入れます(赤玉土8:桐生砂2)
樹がぐらつくと根付きが悪い
根をあれだけ追い込んだのですから、枝も切り込みます
芽当たりのあるところまで、バッサリといきます
根を追い込んで枝はそのままではいけません
根と枝の量のバランスが崩れます
ちょっとばかり荒治療でしたね
でも一ヶ月もすれば手術の後遺症も癒え、元気になるでしょう
小品盆栽では、鉢をゆるめ数年遊ばせ、再び躾をし直すことが必要なときがあります
1 幹枝を太らせさらに迫力ある骨格を作りたいとき
2 衰弱しかかったものを元気にしたい場合
3 大きな傷を肉巻きさせたい場合
※大きめの鉢に入れるときには、ごろ土をタップリ使い水はけよく植えること
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