2019年11月22日金曜日

舞姫もみじ・本格模様木

前号では舞姫もみじの紅葉の美しさについてお話しました。そこでお話したように盆栽の場合、葉刈りをした木の方がよく紅葉します。もちろん芽摘みや葉透かしなどをマメに実行した木でもおなじことが云えます。


写真の盆栽は舞姫もみじです。山もみじの変種で枝打ちが細かく柳っ葉です。さらに枝先が細く葉の切れ込みが深いのが特徴です。


舞姫もみじはもともと、東海地方のある盆栽家が特別に優れた葉性(はしょう)の山もみじの実生苗の中から、さらに選りすぐったものだそうです。

この画像で紹介する舞姫は、一度は今一歩のところで買い逃してしまったのに、その後再び巡り会って手に入れたものです。最初の出会いからすると約10年ほど経っているでしょう。二度目に会ったときにはかなりやつれて惨めな感じでしたが、やっとここまで回復しました。


もともとは、取り木仕立ての苗に強く針金で模様をつけたて作り込んだものです。昔出会ったときには現在と表裏が逆になっていました。現在の樹高は16.5cmですがあと10cmほど大きかったと記憶しています。その頭の10cmほどが弱っていたのでそれを切り取って正面を取り替えて現在の姿になったと云うわけです。
あの弱り果てた二度目の出会いのことは今でも覚えています。


後姿を見ると背中に大きな切り傷があります。以前の正面の幹はここから前方に立ち上がっていたのです。あとはこの傷を3年計画で完治させるのが第一の仕事です。
舞姫もみじのこれほどの本格模様木はめったにありませんから、がんばりまーす!!

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