2019年9月6日金曜日

東洋蘭(一茎九花)

おおよそ10年くらい前のことです。ある年配の女性から、13年前に亡くなったご主人の盆栽と東洋蘭の管理を頼まれました。お宅に伺ってみると、盆栽も蘭も80才を過ぎた女性が管理されているとは信じられないほど素晴らしく行き届いるではありませんか。


その後、仕事の関係でご親族が外国暮らしのため、これらの支那蘭は盆栽屋.comでお預かりしておりましたが、何分にも専門外のためでしょうかめったに咲いてくれないのです。


高価な蘭ほど花芽がきにくい、とは聞いていましたが本当にその通りで、7~8年の間に2~3鉢の開花を見ただけでした。
そんなわけで今年の春、持主の女性もお年をめされたことだし、ご親族の方とご相談して思い切って処分されました、というより、私がもらい受けたということです。


するとどうでしょう!昨日発見!
15鉢のうちの3鉢に花芽がついて、中の1鉢はみごとに開花しているではありませんか!
支那蘭の中でも一茎九花(いっけいきゅうか)という高級種の、気品のある花です。
あまり面倒を見過ぎると咲きにくいのは事実ですが、こんなに極端に今まであんなに咲きにくかったものが、いっぺんに咲き始めるとはおどろきです。

というわけで、さっそく元の持主さんに画像付きでお知らせした次第です。

ちなみに、中国では四君子(しくんし)といって植物の中でも特に蘭、竹、菊、梅を珍重する習わしがあります。またこれらは蘭(春)竹(夏)菊(秋)梅(冬)と季節の象徴でもあります。よく絵鉢に四面にこれらがデザインされているのを見たことがあるでしょう。最高におめでたい絵ということですね。





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