たびたびブログでご紹介する台座作りの鈴木名人に、亡くなる一年くらい前に作ってもらった大好きな作品が目に付いたので、ご紹介しましょう。
今では石の入手経路などは思い出せませんが、鈴木さんに台座製作をお願いしたのは確か明治神宮の水石展の搬入日だったと思います。
「産地は何処だい?」と訊ねると、「うーん、ちょっとわからんな、でも、おもしろいぜ!」と言って快く引き受けてくれました。
私の見立ては茅舎と決めていましたが、それはあくまで形状からの考えで、雰囲気的には岩形と見る方が自然なくらいでしょうね。
高さ8.0cm×左右9.0cm
後姿のほうがおとなしい感じですが、ほとんど同格で眺められるようです。人によってはこちらを正面だという方もいらっしゃるでしょうね。
さて、出来上がって送ってくれた梱包の中に、「おまけです、眺めてください」とメモ書きと一緒に、小さなもうひとつの台座が入っているではありませんか。
そっか!
鈴木名人はわかっていたんですね。逆さまにして帽子を脱ぐように台座をはずせば、これ
この通り!まったく違った風景が目の前に展開しているではありませんか。
あの静かなやさしい笑顔が思い出されます。
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