足元にいい素質をもった山もみじの双幹
しかし、背丈が高く、上の方はいわゆる「こわれた状態」で樹勢も悪かった
ところがそのように状態が悪いときでも、この山もみじに若手のイーさんが目をつけてくれたときは
「なかなか目筋があがってきたなー」と内心驚いた憶えがあります
だから現在、このもみじはイーさんの所有になっていて
今年の春に根洗をして植替えたら、いいあんばいにうまく勢いがついてきました
入梅ごろ、ぐんぐん勢いがよくなってくるのを、来るたびに観察していたクロちゃんが
「早く切ろうよ、早くきろうよ」とせかします
どちらかというと慎重派の私は、「もう少し勢いをつけて、来年まわしでもいいんじゃん」でしたが
とうとう「じゃーあ、やるか」とゴーサインを出しました
実際の作業はイーさんの代理で大先輩のクロちゃん
大胆かつていねいな仕事ぶりには信頼でるものがあります
ところで、スクールの先輩後輩が盆栽を縁に仲良くなれるって
指導者の私にとってこんなうれしいことはない、日頃からそう思っています
入梅に大胆に切り込んだあと、芽摘みをせずに徒長させたまま
元気よく伸びてくれました
スクールの先輩達にとっても気になる盆栽らしく
みなさん手にとってよく見ていますよ
主幹の上部はもともとやや上向きの枝だったのですが、これからは重要な芯として活用するわけです
来春には二つの赤点あたりから切り込んで新しく芯を立てますが、おそらく下の赤点となるでしょう
子幹にある強い枝は赤線からややえぐるように切り込みましょう(来春)
芯は赤点あたりからの芽を活用します
ボディーだけを見てみると骨格がよくわかります
きれいに裾を引いた足元が出色ですね
ちょっと画像のピントが外れていますが、傷の処理についてひとこと
山もみじや楓など肉巻きのいい樹種においては、完全に肉巻きする前にカットパスターを取り去ること
というのは、長く貼ったままでいると肉が巻きすぎて、その箇所が盛り上がってしまうからです
では、この素質満点の山もみじは、創作の課程を随時追っかけてみなさまにお知らせするつもりです
よろしく
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