2011年12月1日木曜日

けやき六年生はまだ若造

2007年の春に手がけ始めたけやき二年生実生苗が
早いもので、もう六年生になりました

作柄はその年の気候やちょっとした心遣いの良し悪しが
毎年かなりの差になって生育に現われます

しょうじき、昨年はひどい猛暑日が長く続いたせいもあり、あまり成績はよくなかったようですが
今年は盆栽フリースクールのみなさんの熱意に引っ張られ、私もかなりがんばりました

今年の冬までの生育の記録は、こちらこちらで見られますよ

いかがですか?
赤いラベルの「2」が↓の現在のけやき六年生の画像です

その時々には目立ちませんが、こうやって以前の姿を振り返ってみると、すごいものですね
自分ながらその成長ぶりには驚かされます

みなさんも、自分の子供が6歳ほどに成長したころに
生まれた時の赤ちゃんの写真を見ながら、よくぞ成長してくれたと改めて感激したおぼえがおありでしょう

それとまったく同じような感覚ですね

あのひ弱で楊枝ほどの太さしかなかった苗が
4年間で足元の幹径が1.0㎝にも太り、ご覧のような大木然とした姿になれるんですよ


根張りの発達につれて、裾をひいた足元に力強さが感じられるようになってきました
枝分かれも素直で、梢の先端まで柔らかくなってきています

ですが、ここで安心して気を抜いてはいけません
これからあと3~4年間、つまり10年生くらいまでが基礎作りの最終コースです

もういちど気合いを入れ直して
最後の調教にかかります


まだ枝に柔軟性が残っていますから、幼い苗のときと同じように
まとめてギューと何度もにぎりしめて枝分かれを矯正します


中心にまとまりすぎた場合などは、各枝の広がりぐあいをバランスよく調整します


枝分かれの骨格が上向きに矯正されたため、立ち姿に勢いが出ましたね
また、枝全体を上向きすれば、さらに枝先の若返りの効果もあります

未完成(10年生以内)の場合は、枝先が下垂してくると
老木感は表現できますが、樹勢の面でマイナスになりますから、たまに矯正してあげましょう


けやき六年生 樹髙13.5㎝ 足元の幹径約1.0㎝

枝の先端に芽数が多く集中している箇所、強い枝やゴツイ箇所など
ていねいに見分けて剪定して整えます

何時まで仕立鉢に入れておくの?

そうですね、けやきの六年生はまだ若造ですね
あと3~4年くらいはこのままで育てたいですね

十年生くらいになれば基礎が十分に出来上りますから
似合った化粧鉢に入れて老木、大木の趣を重視する段階になりますね

それでは

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